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データベーススペシャリスト試験 2009年 午前2 問04
業務ルールが次のように与えられている。これに基づきE-R図を作成した。適切なE-R図はどれか。ここで、1*は1対多の関連を表す。
〔業務ルール〕
この会社は語学教材を販売している。営業員は一つ以上の担当地域が定められており、担当地域の1人以上の顧客から受注を得る。一つの地域を1人以上の営業が担当する。

ア:
イ:
ウ:(正解)
エ:
解説
業務ルールに基づくE-R図の選択【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:正しいE-R図は選択肢ウである。
- 根拠:営業員と担当地域は1対多、担当地域と顧客は1対多、顧客と受注は1対多、受注と営業員は多対1の関係を正確に表現しているため。
- 差がつくポイント:業務ルールの「営業員は複数の担当地域を担当」「担当地域は複数の営業員が担当」「担当地域の顧客から受注を得る」という多対多の関係を正しくE-R図に反映できているかが重要。
正解の理由
選択肢ウは、営業員と担当地域の関係を「営業員側1、担当地域側*」の1対多とし、担当地域と顧客の関係を「地域1対多担当地域、多対1顧客」と正しく表現しています。
また、受注は顧客から多く得られ、受注と営業員は多対1の関係で、業務ルールの「営業員は複数の担当地域を担当し、担当地域の顧客から受注を得る」という条件を満たしています。
他の選択肢は営業員と地域、担当地域、顧客の関係性を誤って表現しているため、業務ルールと整合しません。
また、受注は顧客から多く得られ、受注と営業員は多対1の関係で、業務ルールの「営業員は複数の担当地域を担当し、担当地域の顧客から受注を得る」という条件を満たしています。
他の選択肢は営業員と地域、担当地域、顧客の関係性を誤って表現しているため、業務ルールと整合しません。
よくある誤解
営業員と担当地域の関係を多対多と誤認し、単純に多対多の線を引くことが多いです。
また、顧客と営業員の直接の関係を誤って設定し、担当地域の役割を見落とすこともあります。
また、顧客と営業員の直接の関係を誤って設定し、担当地域の役割を見落とすこともあります。
解法ステップ
- 業務ルールの関係性を整理する(営業員⇔担当地域、担当地域⇔顧客、顧客⇔受注)。
- それぞれの関係の多重度(1対多、多対多)を明確にする。
- 多対多関係は中間実体や関連を用いて分解する必要があるか検討する。
- 各選択肢のE-R図の関係線の多重度を業務ルールと照合する。
- 矛盾がないか、業務ルールの条件を満たしているかを確認する。
- 最も整合性のある図を選択する。
選択肢別の誤答解説
- ア:営業員と地域の関係が多対1となっており、業務ルールの「営業員は複数の担当地域を担当」に反する。
- イ:営業員と地域の関係が1対多で逆になっており、担当地域と地域の関係も誤っている。
- ウ:業務ルールの関係性を正確に反映しているため正解。
- エ:担当地域と顧客の関係が1対多で正しいが、地域と受注の関係が誤っており、営業員と担当地域の関係も不適切。
補足コラム
E-R図の多重度は業務ルールの正確な理解が不可欠です。
多対多の関係は中間実体を設けることで1対多の関係に分解し、データベース設計の正規化を促進します。
また、業務ルールにある「1人以上」「複数」などの条件は必ず多重度に反映させることが重要です。
多対多の関係は中間実体を設けることで1対多の関係に分解し、データベース設計の正規化を促進します。
また、業務ルールにある「1人以上」「複数」などの条件は必ず多重度に反映させることが重要です。
FAQ
Q: 多対多の関係はE-R図でどう表現すればよいですか?
A: 多対多の関係は中間実体を設けて1対多の関係に分解し、データの整合性を保ちます。
A: 多対多の関係は中間実体を設けて1対多の関係に分解し、データの整合性を保ちます。
Q: 担当地域と営業員の関係が多対多の場合、どのように設計しますか?
A: 中間実体「担当地域担当」などを設けて、営業員と担当地域を1対多の関係で表現します。
A: 中間実体「担当地域担当」などを設けて、営業員と担当地域を1対多の関係で表現します。
Q: 業務ルールの「1人以上」は多重度にどう反映しますか?
A: 多重度の下限を1に設定し、必ず1以上の関連が存在することを示します。
A: 多重度の下限を1に設定し、必ず1以上の関連が存在することを示します。
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