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データベーススペシャリスト試験 2009年 午前2 問13
DBMSの排他制御機能に関する記述のうち, 適切なものはどれか。
ア:排他制御機能によって, 同時実行処理でのデータの整合性を保つことができる。(正解)
イ:排他制御機能の使用によって, デッドロックを防止できる。
ウ:排他制御は DBMS が自動的に行い, アプリケーションプログラムからロック, アンロックの指示はできない。
エ:バッチによる更新処理では排他制御を行う必要はない。
解説
DBMSの排他制御機能に関する問題【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:排他制御機能は同時実行処理におけるデータの整合性を保つために不可欠です。
- 根拠:複数のトランザクションが同時にデータを操作すると競合が発生し、排他制御で整合性を確保します。
- 差がつくポイント:排他制御はデッドロック防止ではなく、アプリケーションからの操作も可能で、バッチ処理でも必要な場合があります。
正解の理由
ア: 排他制御機能によって, 同時実行処理でのデータの整合性を保つことができる。
DBMSの排他制御は、複数のユーザーやトランザクションが同時にデータを操作する際に、データの不整合や競合を防ぐための機能です。これにより、同時実行性を保ちながらもデータの一貫性が保証されます。したがって、アが正解です。
DBMSの排他制御は、複数のユーザーやトランザクションが同時にデータを操作する際に、データの不整合や競合を防ぐための機能です。これにより、同時実行性を保ちながらもデータの一貫性が保証されます。したがって、アが正解です。
よくある誤解
排他制御がデッドロックを防止すると思われがちですが、実際にはデッドロックは排他制御の副作用として発生することもあります。
また、排他制御はDBMSが自動的に行うだけでなく、アプリケーションから明示的に操作することも可能です。
また、排他制御はDBMSが自動的に行うだけでなく、アプリケーションから明示的に操作することも可能です。
解法ステップ
- 排他制御の目的を理解する(データの整合性確保)。
- 選択肢の内容を排他制御の役割と照らし合わせる。
- デッドロック防止は排他制御の機能ではないことを確認。
- アプリケーションからのロック操作が可能なことを知る。
- バッチ処理でも排他制御が必要な場合があることを理解。
- 以上から正しい記述を選択する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正解。排他制御は同時実行処理のデータ整合性を保つための基本機能。
- イ: 誤り。排他制御はデッドロックの発生を防止するものではなく、むしろデッドロックの原因になることもある。
- ウ: 誤り。DBMSは自動的に排他制御を行うが、アプリケーションからロックやアンロックを指示することも可能。
- エ: 誤り。バッチ処理でも複数の処理が同時に行われる場合は排他制御が必要である。
補足コラム
排他制御はロック機構を用いて実現され、共有ロック(読み取り用)と排他ロック(書き込み用)があります。これにより、読み取りと書き込みの競合を制御し、トランザクションのACID特性を維持します。デッドロックは複数のトランザクションが互いにロックを待ち合う状態であり、これを検出・解消するための仕組みもDBMSに備わっています。
FAQ
Q: 排他制御はすべて自動で行われるのですか?
A: 基本的にはDBMSが自動で行いますが、アプリケーションから明示的にロック操作を指示することも可能です。
A: 基本的にはDBMSが自動で行いますが、アプリケーションから明示的にロック操作を指示することも可能です。
Q: デッドロックは排他制御で防げますか?
A: いいえ。排他制御はデッドロックの原因になることもあり、デッドロック検出や回避の別の機構が必要です。
A: いいえ。排他制御はデッドロックの原因になることもあり、デッドロック検出や回避の別の機構が必要です。
Q: バッチ処理では排他制御は不要ですか?
A: バッチ処理でも複数処理が同時にデータを操作する場合は排他制御が必要です。
A: バッチ処理でも複数処理が同時にデータを操作する場合は排他制御が必要です。
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