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データベーススペシャリスト試験 2009年 午前2 問22
フェールセーフの考えに基づいて設計したものはどれか。
ア:RAID2 を採用してハードディスクのMTBF が従来製品の2倍になるようにする。
イ:乾電池のプラスとマイナスを逆にすると乾電池が入らないようにする。
ウ:交通管制システムが故障したときには、信号機に赤色が点灯するようにする。(正解)
エ:ネットワークカードのコントローラを二重化しておき、故障したときには故障したコントローラを切り離して運用する。
解説
フェールセーフの考えに基づいて設計したものはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:フェールセーフ設計とは、故障時に安全側の状態を保つ仕組みであり、正解は「信号機が赤色点灯する設計」です。
- 根拠:故障時に危険を回避するためにシステムが安全な状態に遷移することがフェールセーフの本質です。
- 差がつくポイント:単に故障を防ぐ冗長化や耐久性向上ではなく、故障時の「安全な動作状態」を明確に設計しているかが重要です。
正解の理由
選択肢ウの「交通管制システムが故障したときに信号機が赤色点灯する」は、故障時に事故を防ぐために最も安全な状態(全方向停止)にするフェールセーフの典型例です。信号機の赤点灯は利用者に「停止」を促し、事故リスクを最小化します。これがフェールセーフ設計の本質であり、故障時の安全確保を優先しています。
よくある誤解
フェールセーフは単なる故障防止や耐久性向上ではなく、故障時に「安全な状態に遷移する」ことを指します。冗長化や誤挿入防止はフェールセーフとは異なります。
解法ステップ
- フェールセーフの定義を確認する(故障時に安全な状態を保つ設計)。
- 各選択肢が故障時にどのような状態になるかを考える。
- 故障時に安全側の状態になるものを選ぶ。
- 冗長化や耐久性向上はフェールセーフの要件ではないことを理解する。
- 最も安全な状態を示す選択肢を正解とする。
選択肢別の誤答解説
- ア: RAID2の採用は耐障害性向上であり、フェールセーフの「安全な状態への遷移」ではない。
- イ: 乾電池の逆挿入防止は誤操作防止であり、故障時の安全状態とは異なる。
- ウ: 交通管制システムの故障時に信号機が赤点灯する設計は、故障時に最も安全な状態を保つフェールセーフの典型例。
- エ: ネットワークカードの二重化は冗長化であり、故障時の安全状態を保証するフェールセーフとは異なる。
補足コラム
フェールセーフは安全工学やシステム設計で重要な概念であり、航空機や鉄道、医療機器など多くの分野で採用されています。対義語として「フェールソフト(故障しても機能を維持する設計)」があり、用途に応じて使い分けられます。
FAQ
Q: フェールセーフと冗長化は同じですか?
A: いいえ。冗長化は故障を防ぐ手段であり、フェールセーフは故障時に安全な状態に遷移する設計です。
A: いいえ。冗長化は故障を防ぐ手段であり、フェールセーフは故障時に安全な状態に遷移する設計です。
Q: フェールセーフ設計の例は他にありますか?
A: はい。エレベーターの非常停止ボタンや、原子力発電所の自動停止装置などが代表例です。
A: はい。エレベーターの非常停止ボタンや、原子力発電所の自動停止装置などが代表例です。
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