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データベーススペシャリスト試験 2009年 午前2 問23
システムの分析・設計に用いられる状態遷移図の特徴はどれか。
ア:システムの現在の状態と発生する事象及び次の状態の関係が簡潔に記述可能(正解)
イ:システムの状態遷移に要する処理時間が分析可能
ウ:発生した事象の時間的関係が分析可能
エ:モジュールの制御構造が簡潔に記述可能
解説
システムの分析・設計に用いられる状態遷移図の特徴はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:状態遷移図はシステムの現在の状態と事象、次の状態の関係を簡潔に表現できる図である。
- 根拠:状態遷移図は状態とイベントの組み合わせでシステムの動作をモデル化し、動的振る舞いを視覚化するために用いられる。
- 差がつくポイント:処理時間や時間的関係の分析ではなく、状態変化の流れを明確に示す点が重要である。
正解の理由
ア: システムの現在の状態と発生する事象及び次の状態の関係が簡潔に記述可能が正解です。状態遷移図は「状態」と「イベント(事象)」を軸に、どの状態からどの状態へ遷移するかを示す図であり、システムの動的な振る舞いを理解しやすく表現します。これにより、設計段階での動作検証や仕様の明確化に役立ちます。
よくある誤解
状態遷移図は処理時間や時間的関係を分析するものではなく、あくまで状態とイベントの関係を示す図である点を誤解しやすいです。
解法ステップ
- 状態遷移図の基本構成要素(状態、イベント、遷移)を理解する。
- 選択肢の内容が状態遷移図の特徴に合致しているかを確認する。
- 処理時間や時間的関係の分析は状態遷移図の目的外であることを認識する。
- モジュールの制御構造はフローチャートや構造図の範疇であることを区別する。
- 最も適切な選択肢を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正解。状態と事象、次の状態の関係を簡潔に表現できる。
- イ: 状態遷移図は処理時間の分析には用いられない。処理時間はパフォーマンス分析やタイミングチャートで扱う。
- ウ: 発生した事象の時間的関係はシーケンス図やタイミング図で分析するため、状態遷移図の特徴ではない。
- エ: モジュールの制御構造はフローチャートや構造図で表現し、状態遷移図の対象外である。
補足コラム
状態遷移図はUML(統一モデリング言語)でも用いられ、ソフトウェアの動作仕様を明確にするために広く使われています。特に組み込みシステムやリアルタイムシステムの設計で重要な役割を果たします。
FAQ
Q: 状態遷移図とフローチャートの違いは何ですか?
A: 状態遷移図は「状態」と「イベント」による状態変化を表し、フローチャートは処理の流れや制御構造を表現します。
A: 状態遷移図は「状態」と「イベント」による状態変化を表し、フローチャートは処理の流れや制御構造を表現します。
Q: 状態遷移図で処理時間を表現できますか?
A: いいえ。処理時間の分析はタイミング図やパフォーマンス分析で行い、状態遷移図は状態変化の流れを示すことに特化しています。
A: いいえ。処理時間の分析はタイミング図やパフォーマンス分析で行い、状態遷移図は状態変化の流れを示すことに特化しています。
関連キーワード: 状態遷移図, システム設計, UML, 動的モデル, ソフトウェア開発