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データベーススペシャリスト試験 2009年 午前2 問25
ソフトウェア開発モデルの説明のうち、適切なものはどれか。
ア:ウォータフォールモデルは, 開発を上流から下流に一方向に進めるモデルであり、開発効率を高めるには, 各工程内でのレビューやテストによって品質を確保し、前の工程への逆戻りが起こらないようにする。(正解)
イ:スパイラルモデルは、ウォータフォールモデルのプロセスを繰り返し, 機能を段階的に提供していくモデルで, インクリメンタルプロセスモデルとも呼ばれる。
ウ:成長型プロセスモデルは, 一連の開発工程を何回も繰り返しながら開発機能の規模を拡大し, 開発コストの増加などのリスクを最小にしつつシステム開発を行う。
エ:プロトタイピングモデルは、ドキュメントによる要求仕様の確認の困難さを解消するために、ウォータフォールモデルの工程ごとにプロトタイプを作成し, 仕様を確認する。
解説
ソフトウェア開発モデルの説明のうち、適切なものはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:ウォータフォールモデルは上流から下流へ一方向に進み、各工程でのレビューやテストで品質を確保し逆戻りを防ぐモデルです。
- 根拠:ウォータフォールモデルは段階的に工程を進めるため、工程間の明確な区切りと品質管理が重要であり、逆戻りは原則避けるべきです。
- 差がつくポイント:スパイラルモデルやインクリメンタルモデルとの違い、プロトタイピングモデルの目的を正確に理解し、用語の混同を避けることが合格の鍵です。
正解の理由
選択肢アはウォータフォールモデルの基本的な特徴を正確に説明しています。ウォータフォールモデルは「要件定義→設計→実装→テスト→運用」の順に一方向で進み、各工程でレビューやテストを行い品質を確保します。逆戻りは原則として避けるため、前の工程に戻らないようにすることが重要です。これにより開発効率を高めることが可能です。
よくある誤解
スパイラルモデルとインクリメンタルモデルを混同しやすい点や、プロトタイピングモデルがウォータフォールの各工程でプロトタイプを作るという誤解が多いです。
解法ステップ
- 各モデルの特徴を整理する(ウォータフォール、スパイラル、成長型、プロトタイピング)。
- ウォータフォールモデルは一方向で進むことを確認。
- スパイラルモデルはリスク管理を重視し、反復的に進めることを理解。
- 成長型モデルは段階的に機能を拡大することを把握。
- プロトタイピングモデルは要求仕様の確認にプロトタイプを使うことを確認。
- 選択肢の説明とモデルの特徴を照合し、正しい説明を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正解。ウォータフォールモデルの特徴を正しく説明している。
- イ: スパイラルモデルはリスク管理を重視し、反復的に進めるモデルであり、インクリメンタルモデルとは異なる。
- ウ: 成長型プロセスモデルは段階的に機能を拡大するが、リスク最小化の説明がやや曖昧で、スパイラルモデルの説明と混同しやすい。
- エ: プロトタイピングモデルは要求仕様の確認にプロトタイプを作成するが、ウォータフォールモデルの各工程で作成するわけではない。
補足コラム
ウォータフォールモデルは古典的な開発モデルであり、要件が明確で変更が少ないプロジェクトに適しています。一方、スパイラルモデルはリスク管理を重視し、複雑で不確実性の高いプロジェクトに向いています。プロトタイピングモデルはユーザーの要求を具体化するために試作品を作成し、要求の不確実性を減らす手法です。
FAQ
Q: ウォータフォールモデルで逆戻りが起こるとどうなる?
A: 逆戻りが多いと工程の遅延やコスト増加を招き、モデルの効率性が低下します。
A: 逆戻りが多いと工程の遅延やコスト増加を招き、モデルの効率性が低下します。
Q: スパイラルモデルとインクリメンタルモデルの違いは?
A: スパイラルモデルはリスク管理を重視し反復的に進めるのに対し、インクリメンタルモデルは機能を段階的に追加していくモデルです。
A: スパイラルモデルはリスク管理を重視し反復的に進めるのに対し、インクリメンタルモデルは機能を段階的に追加していくモデルです。
Q: プロトタイピングモデルはどの段階で使う?
A: 主に要求定義や設計段階でユーザーの要求を具体化し、仕様の誤解を減らすために使います。
A: 主に要求定義や設計段階でユーザーの要求を具体化し、仕様の誤解を減らすために使います。
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