データベーススペシャリスト試験 2010年 午前225


SOA (Service Oriented Architecture) の説明はどれか。
Web サービスを利用するためのインタフェースやプロトコルを規定したものである。
XML を利用して, インターネット上に存在する Web サービスを検索できる仕組みである。
業務機能を提供するサービスを組み合わせることによって, システムを構築する考え方である。(正解)
サービス提供者と委託者との間でサービスの内容, 範囲及び品質に対する要求水準を明確にして, あらかじめ合意を得ておくことである。

解説

SOA (Service Oriented Architecture) の説明はどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:SOAは業務機能をサービス単位で提供し、それらを組み合わせてシステムを構築する考え方です。
  • 根拠:SOAはサービスの再利用性や柔軟性を高め、異なるシステム間の連携を容易にします。
  • 差がつくポイント:WebサービスやXML、契約管理などの用語と混同せず、SOAの本質が「サービスの組み合わせ」にあることを理解することが重要です。

正解の理由

選択肢ウは「業務機能を提供するサービスを組み合わせることによって、システムを構築する考え方」とあり、SOAの定義に最も合致しています。SOAはシステムを機能単位のサービスとして分割し、それらを連携させることで柔軟かつ拡張性の高いシステムを実現します。これにより、業務の変化に応じてサービスを組み替えやすくなります。

よくある誤解

SOAは単なるWebサービスの規格やプロトコルではなく、システム設計のアーキテクチャ思想です。Webサービスや契約管理(SLA)と混同しやすい点に注意が必要です。

解法ステップ

  1. SOAのキーワード「サービス」「組み合わせ」「システム構築」を確認する。
  2. 各選択肢の説明がSOAの定義に合致しているかを検証する。
  3. Webサービスの規格や検索機能、契約管理の説明はSOAの本質ではないと判断する。
  4. 「業務機能をサービスとして組み合わせる」という説明が正解であると確定する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: Webサービスのインタフェースやプロトコルの規定はSOAPやWSDLなどの技術仕様であり、SOAの説明ではありません。
  • イ: XMLを利用したWebサービスの検索仕組みはUDDIの説明であり、SOAの定義とは異なります。
  • ウ: 業務機能をサービスとして組み合わせる考え方であり、SOAの本質を正しく表しています。
  • エ: サービス提供者と委託者間の契約(SLA)に関する説明で、SOAのアーキテクチャ思想とは別の概念です。

補足コラム

SOAは企業のITシステムを柔軟にし、異なるプラットフォームや言語で開発されたサービスを連携させるための設計思想です。近年ではマイクロサービスアーキテクチャがSOAの進化形として注目されています。SOAは単なる技術ではなく、ビジネスとITの連携を強化するための枠組みと理解しましょう。

FAQ

Q: SOAとWebサービスは同じものですか?
A: いいえ。WebサービスはSOAを実現するための技術の一つであり、SOAはサービスを組み合わせる設計思想です。
Q: SOAのメリットは何ですか?
A: システムの柔軟性向上、再利用性の促進、異なるシステム間の連携が容易になることです。

関連キーワード: SOA, サービス指向アーキテクチャ, Webサービス, UDDI, SLA, システム設計, マイクロサービス
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