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データベーススペシャリスト試験 2011年 午前213


DBMS をシステム障害発生後に再立上げするとき, 前進復帰(ロールフォワード)すべきトランザクションと後退復帰 (ロールバック) すべきトランザクションの組合せとして, 適切なものはどれか。ここで, トランザクションの中で実行される処理内容は次のとおりとする。
問題画像選択肢画像
(正解)

解説

障害復旧アルゴリズムのおさらい

典型的な チェックポイント方式(UNDO/REDO ログ)では,再立上げ時に
区分復旧動作判定基準
前進復帰 (REDO/ロールフォワード)直近チェックポイント 以降にコミット済み のトランザクションについて,ログに従い更新を再適用する“●(コミット印)” がチェックポイントより後にあり,かつ障害発生時刻より前
後退復帰 (UNDO/ロールバック)コミットしていないまま障害に遭遇したトランザクションの更新を取り消す“–(未コミット線)” が障害時点まで続いている

1. 図からコミット状況を確認

Txコミット位置チェックポイントより障害時点でRead / Write
T1● (Before CP)以前完了済Read10 / Write20
T2● (After CP)以後完了済Read10 / Write20
T3なし未コミットRead100 / Write0
T4なし未コミットRead100 / Write0
T5● (After CP)以後完了済Read20 / Write10
T6なし未コミットRead20 / Write10

2. 復旧対象の判定

復旧区分該当 Tx理由
REDOT2, T5チェックポイント後に コミット済み
UNDOT6未コミットかつ 書込みあり
(T3, T4 は読み取り専用なので取り消し不要)
(何もしない)T1CP 以前にコミット済み/更新済データはディスク上に整合状態

3. 選択肢照合

選択肢前進復帰後退復帰適合
T2, T5T6
T2, T5T3, T6T3 は Read 専用なので不要
T1, T2, T5T6T1 の REDO は不要 (CP 前)
T1, T2, T5T3, T6上記 2 点とも誤り

結論

前進復帰:T2 と T5
後退復帰:T6
に対応している 選択肢「ア」 が正解となる。
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