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データベーススペシャリスト試験 2011年 午前2 問24
フェールセーフの考えに基づいて設計したものはどれか。
ア:RAID2 を採用してハードディスクのMTBFが従来製品の2倍になるようにする。
イ:乾電池のプラスとマイナスを逆にすると乾電池が入らないようにする。
ウ:交通管制システムが故障したときには, 信号機に赤色が点灯するようにする。(正解)
エ:ネットワークカードのコントローラを二重化しておき, 故障したコントローラの方を切り離しても運用できるようにする。
解説
フェールセーフの考えに基づいて設計したものはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:フェールセーフ設計は故障時に安全側の状態を保つことを目的とし、交通信号の赤点灯が典型例です。
- 根拠:故障時に危険を回避するため、システムは安全な状態に遷移する必要があります。
- 差がつくポイント:単なる故障耐性や冗長化ではなく、故障時の「安全確保」に着目しているかが重要です。
正解の理由
選択肢ウは「交通管制システムが故障したときに信号機が赤色点灯する」設計であり、これはフェールセーフの典型例です。故障時に信号が赤となることで、交通事故のリスクを最小限に抑え、安全を確保します。フェールセーフは「故障しても安全な状態を保つ」ことを意味し、赤信号はまさに安全側の状態です。
よくある誤解
フェールセーフは単に故障を防ぐことや冗長化することではなく、故障時に「安全な状態に遷移する」設計思想です。故障しにくい設計と混同しやすい点に注意しましょう。
解法ステップ
- フェールセーフの定義を確認する(故障時に安全側の状態を保つ設計)。
- 各選択肢が故障時にどのような状態になるかを考える。
- 故障時に「安全な状態」になるものを選ぶ。
- 冗長化や故障率低減はフェールセーフとは異なることを理解する。
選択肢別の誤答解説
- ア: RAID2の採用やMTBF向上は故障率低減や耐障害性向上であり、フェールセーフの定義とは異なります。
- イ: 乾電池の逆挿入防止は誤挿入防止設計であり、故障時の安全状態とは異なります。
- ウ: 交通信号が故障時に赤点灯することで安全を確保し、フェールセーフの典型例です。
- エ: ネットワークカードの二重化は冗長化による可用性向上であり、フェールセーフとは異なります。
補足コラム
フェールセーフは安全工学やシステム設計で重要な概念で、航空機や鉄道、医療機器など多くの分野で採用されています。対義語として「フェールアクティブ(故障しても動作継続)」がありますが、安全性重視の場面ではフェールセーフが優先されます。
FAQ
Q: フェールセーフと冗長化は同じですか?
A: いいえ。冗長化は故障を回避・検出する手法で、フェールセーフは故障時に安全な状態に遷移する設計思想です。
A: いいえ。冗長化は故障を回避・検出する手法で、フェールセーフは故障時に安全な状態に遷移する設計思想です。
Q: フェールセーフ設計はどんな場面で重要ですか?
A: 交通信号や医療機器、航空機など人命に関わるシステムで特に重要です。
A: 交通信号や医療機器、航空機など人命に関わるシステムで特に重要です。
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