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データベーススペシャリスト試験 2012年 午前2 問16
概念データモデルにおいて, 実体Aのインスタンスaが他の実体Bのインスタンスbと関連しており, aが存在しなくなれば, bも存在しなくなる。このような実体Bを何と呼ぶか。
ア:仮想実体
イ:強実体
ウ:弱実体(正解)
エ:正実体
解説
概念データモデルにおける弱実体の定義【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:実体Aの存在に依存し、Aが消えるとBも消える実体Bは「弱実体」と呼ばれます。
- 根拠:弱実体は自己の識別子を持たず、関連する強実体の存在に依存して存在するためです。
- 差がつくポイント:弱実体の存在依存性と識別方法の違いを正確に理解することが重要です。
正解の理由
実体Bは、実体Aのインスタンスaに依存して存在し、aが消えるとbも消えるという存在依存関係を持っています。これは弱実体の典型的な特徴であり、弱実体は単独で識別子を持たず、強実体の識別子を借りて識別されます。したがって、選択肢の中でこの条件を満たすのはウ: 弱実体です。
よくある誤解
弱実体は単に「小さい実体」や「重要度が低い実体」と誤解されがちですが、実際は存在依存性と識別子の有無が本質的な違いです。
解法ステップ
- 問題文の「aが存在しなくなればbも存在しなくなる」という存在依存性を確認する。
- 実体Bが自己の識別子を持つかどうかを考える。持たなければ弱実体の可能性が高い。
- 選択肢の定義を照らし合わせ、存在依存性を持つ実体を選ぶ。
- 「弱実体」が存在依存性を持つ実体の正式な呼称であることを確認する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 仮想実体
実体モデルの正式な用語ではなく、存在依存性を示す概念ではありません。 - イ: 強実体
強実体は自己の識別子を持ち、他の実体に依存しません。問題の条件と矛盾します。 - ウ: 弱実体
正解。存在依存性を持ち、強実体の識別子を借りて識別される実体です。 - エ: 正実体
正実体は一般的に強実体と同義であり、存在依存性はありません。
補足コラム
弱実体はER図(Entity-Relationship図)で「二重の長方形」で表され、強実体との関連は「識別関係」と呼ばれます。弱実体の識別子は、強実体の識別子と弱実体自身の部分識別子の組み合わせで構成されます。
FAQ
Q: 弱実体はなぜ識別子を持たないのですか?
A: 弱実体は単独で識別できず、強実体の識別子に依存して識別されるためです。
A: 弱実体は単独で識別できず、強実体の識別子に依存して識別されるためです。
Q: 強実体と弱実体の違いは何ですか?
A: 強実体は自己の識別子を持ち独立して存在可能ですが、弱実体は強実体に存在依存し識別子を持ちません。
A: 強実体は自己の識別子を持ち独立して存在可能ですが、弱実体は強実体に存在依存し識別子を持ちません。
関連キーワード: ER図, 実体関連モデル, 存在依存性, 識別関係, データベース設計