データベーススペシャリスト試験 2012年 午前224


システム開発で行われる各テストについて, そのテスト要求事項が定義されるアクティビティとテストの組合せのうち, 適切なものはどれか。
選択肢画像
(正解)

解説

システム開発におけるテスト要求事項の定義アクティビティとテストの組合せ【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:テスト要求事項は設計の詳細度に応じて定義され、詳細設計段階でユニットテスト、方式設計段階で結合テスト、システム方式設計段階でシステム結合テストが適切です。
  • 根拠:テストは設計の粒度に合わせて段階的に行われ、各テストの目的と範囲が設計フェーズと連動しています。
  • 差がつくポイント:各テストの対象範囲と設計フェーズの関係を正確に理解し、テスト要求事項の定義タイミングを誤らないことが重要です。

正解の理由

選択肢「ウ」は、システム方式設計でシステム結合テスト、ソフトウェア方式設計でソフトウェア結合テスト、ソフトウェア詳細設計でソフトウェアユニットテストのテスト要求事項を定義するとしており、各テストの対象範囲と設計フェーズの粒度が適切に対応しています。
システム結合テストはシステム全体の結合を検証するためシステム方式設計段階で要求事項を定義し、ソフトウェア結合テストはモジュール間の結合を検証するため方式設計段階で定義、ユニットテストは個々のモジュール単位のテストで詳細設計段階で定義されるため、正しい組合せです。

よくある誤解

テスト要求事項はすべて詳細設計段階で定義すると誤解しがちですが、テストの種類に応じて設計フェーズごとに段階的に定義する必要があります。
また、ユニットテストを方式設計段階で定義するのは範囲が合わず誤りです。

解法ステップ

  1. テストの種類(ユニットテスト、結合テスト、システム結合テスト)の対象範囲を確認する。
  2. 各テストの対象範囲に対応する設計フェーズ(詳細設計、方式設計、システム方式設計)を整理する。
  3. テスト要求事項は対象範囲の設計フェーズで定義されることを理解する。
  4. 選択肢の組合せが設計フェーズとテストの対象範囲に合致しているかを検証する。
  5. 最も適切な組合せを選択する。

選択肢別の誤答解説

  • ア:システム方式設計で運用テスト、ソフトウェア方式設計でシステム結合テスト、詳細設計でソフトウェア結合テストはテスト対象範囲と設計フェーズが合致していません。
  • イ:システム方式設計で運用テスト、方式設計でソフトウェア結合テスト、詳細設計でユニットテストは運用テストの定義タイミングが不適切です。
  • ウ:システム方式設計でシステム結合テスト、方式設計でソフトウェア結合テスト、詳細設計でユニットテストと正しい組合せです。
  • エ:システム方式設計でシステム結合テスト、方式設計でユニットテスト、詳細設計でソフトウェア結合テストはユニットテストの定義フェーズが誤っています。

補足コラム

テスト要求事項の定義は、テスト計画の基礎となる重要な作業です。
テストの種類ごとに対象範囲が異なるため、設計フェーズの粒度に合わせて段階的に定義し、テストの網羅性と効率性を確保します。
また、運用テストはシステム稼働後の実環境での検証であり、設計段階での要求定義とは異なるフェーズで扱われます。

FAQ

Q: ユニットテストのテスト要求事項はどの設計フェーズで定義すべきですか?
A: ソフトウェア詳細設計フェーズで定義します。モジュール単位の詳細設計に基づいてテスト項目を決めるためです。
Q: システム結合テストのテスト要求事項はどの段階で定義されますか?
A: システム方式設計フェーズで定義されます。システム全体の結合動作を検証するための要求事項をここでまとめます。

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