データベーススペシャリスト試験 2013年午前2 問22

ECCメモリで、2ビットの誤りを検出し、1ビットの誤りを訂正するために用いるものはどれか。

ア：偶数パリティ

イ：垂直パリティ

ウ：チェックサム

エ：ハミング符号（正解）

解説

ECCメモリで2ビット誤り検出・1ビット誤り訂正に用いるものはどれか【午前2 解説】

要点まとめ

結論：2ビットの誤り検出と1ビットの誤り訂正には「ハミング符号」が用いられます。
根拠：ハミング符号は誤り訂正符号の一種で、1ビット誤りを訂正しつつ2ビット誤りを検出可能な設計です。
差がつくポイント：単なる誤り検出（パリティやチェックサム）と誤り訂正の違いを理解し、ハミング符号の特徴を押さえることが重要です。

正解の理由

ハミング符号は、メモリの誤り訂正に広く使われる符号で、1ビットの誤りを自動的に訂正し、2ビットの誤りを検出できます。偶数パリティや垂直パリティは誤り検出のみで訂正はできず、チェックサムは主にデータの整合性検査に使われます。したがって、ECCメモリで求められる「2ビット誤り検出・1ビット誤り訂正」にはハミング符号が最適です。

よくある誤解

パリティビットは誤り検出に使われますが、誤り訂正はできません。チェックサムは誤り検出の精度が低く、訂正機能はありません。

解法ステップ

問題文から「2ビット誤り検出」と「1ビット誤り訂正」が必要と読み取る。
各選択肢の機能を整理する（パリティは検出のみ、チェックサムは誤り検出用）。
ハミング符号が誤り訂正符号であることを確認。
1ビット訂正・2ビット検出の要件に合致するのはハミング符号のみと判断。
正解を「エ：ハミング符号」と決定。

選択肢別の誤答解説

ア: 偶数パリティ
誤り検出は可能ですが、誤り訂正はできません。1ビット誤りの検出も保証されません。
イ: 垂直パリティ
縦方向のパリティチェックで誤り検出は可能ですが、訂正機能はありません。
ウ: チェックサム
複数ビットの誤り検出に使われますが、誤り訂正はできず、2ビット誤り検出の保証も弱いです。
エ: ハミング符号
1ビット誤り訂正と2ビット誤り検出が可能な誤り訂正符号で、ECCメモリに最適です。

補足コラム

ECC（Error Correcting Code）メモリは、コンピュータのメモリに発生するビット誤りを検出・訂正する技術です。ハミング符号はその代表例で、メモリの信頼性向上に寄与します。近年はより高性能な誤り訂正符号（例えばリード・ソロモン符号）も使われますが、基本的な理解としてハミング符号は必須です。

FAQ

Q: ハミング符号は何ビットの誤りまで訂正できますか？
A: 1ビットの誤りを訂正し、2ビットの誤りを検出できます。

Q: 偶数パリティと垂直パリティはどう違いますか？
A: 偶数パリティは1ビットの誤り検出用の単一ビットパリティで、垂直パリティは複数ビットの縦方向パリティチェックを指しますが、どちらも誤り訂正はできません。

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