データベーススペシャリスト試験 2013年午前2 問23

ストレージ資源を仮想化することによって、利用者には希望する磁気ディスク容量を割り当てたように見せているが、実際には使用している容量だけを割り当てることによって、ストレージ資源を有効活用しているものはどれか。

ア：コンソリデーション

イ：シンプロビジョニング（正解）

ウ：スケールアウト

エ：ライブマイグレーション

解説

ストレージ資源の仮想化における容量割り当て技術【午前2 解説】

要点まとめ

結論：実際の使用容量だけを割り当てる技術は「シンプロビジョニング」である。
根拠：シンプロビジョニングは仮想的に大容量を割り当てつつ、物理的には必要な分だけ容量を確保し効率的に資源を活用する。
差がつくポイント：単に容量をまとめるコンソリデーションや拡張方法のスケールアウトと混同せず、割り当て容量と実使用容量の違いに注目すること。

正解の理由

「イ: シンプロビジョニング」は、利用者に対して希望する磁気ディスク容量を仮想的に割り当てる一方で、実際には使用している容量分だけ物理的に割り当てる技術です。これにより、ストレージ資源の無駄を減らし効率的な運用が可能になります。問題文の「実際には使用している容量だけを割り当てる」という条件に合致するため正解です。

よくある誤解

コンソリデーションは複数のストレージを統合すること、スケールアウトは容量や性能を拡張することを指し、実使用容量に基づく割り当てとは異なります。

解法ステップ

問題文の「利用者に希望容量を割り当てるが、実際は使用容量だけ割り当てる」という特徴を確認。
各選択肢の意味を整理する。
「コンソリデーション」は統合、「スケールアウト」は拡張、「ライブマイグレーション」は仮想マシンの移動であることを理解。
「シンプロビジョニング」が仮想的に大容量を割り当てつつ、物理容量は使用分のみ確保する技術であることを確認。
以上より「イ」が正解と判断。

選択肢別の誤答解説

ア: コンソリデーション
複数のストレージ資源を統合し管理効率を上げる技術であり、容量割り当ての仮想化とは異なる。
イ: シンプロビジョニング
利用者に大容量を割り当てて見せつつ、物理的には使用容量分だけ割り当てる技術で正解。
ウ: スケールアウト
ストレージの容量や性能をノード追加で拡張する方式で、割り当て容量の仮想化とは無関係。
エ: ライブマイグレーション
仮想マシンを停止せずに別のホストへ移動する技術で、ストレージ容量の割り当てとは関係ない。

補足コラム

シンプロビジョニングはストレージの効率的利用を実現するため、特にクラウド環境や大規模データセンターで広く採用されています。利用者は必要な容量を自由に使えるように見えますが、実際には物理容量の節約が可能です。これによりコスト削減や管理の簡素化が期待できます。

FAQ

Q: シンプロビジョニングとシンプロビジョニングの違いは？
A: シンプロビジョニングは「Thin Provisioning」の和訳で、同じ技術を指します。

Q: コンソリデーションはどんな場面で使われる？
A: 複数のストレージを一元管理し、運用効率や管理コストを下げる際に用いられます。

Q: ライブマイグレーションはストレージ容量に影響する？
A: いいえ、仮想マシンの移動技術であり、ストレージ容量の割り当てとは直接関係ありません。

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