データベーススペシャリスト試験 2014年午前2 問01

概念データモデルの説明として, 最も適切なものはどれか。

ア：階層モデル, ネットワークモデル, 関係モデルがある。

イ：業務プロセスを抽象化して表現したものである。

ウ：集中型 DBMS を導入するか, 分散型 DBMS を導入するかによって内容が変わる。

エ：対象世界の情報構造を抽象化して表現したものである。（正解）

解説

概念データモデルの説明として, 最も適切なものはどれか。【午前2 解説】

要点まとめ

結論：概念データモデルは対象世界の情報構造を抽象化して表現したものである。
根拠：概念データモデルは現実世界の情報をわかりやすく整理し、システム設計の基盤となる。
差がつくポイント：物理的な実装や業務プロセスではなく、情報の本質的な構造に着目している点を理解すること。

正解の理由

選択肢エ「対象世界の情報構造を抽象化して表現したものである。」が正解です。
概念データモデルは、現実世界の情報や事象を抽象化し、エンティティや属性、リレーションシップなどの構造で表現します。これにより、システム開発の初期段階で情報の本質を整理し、後の論理モデルや物理モデルの設計に役立てます。

よくある誤解

概念データモデルは業務プロセスやDBMSの種類に依存するものではありません。
また、階層モデルやネットワークモデルはデータベースの論理モデルの一種であり、概念モデルとは異なります。

解法ステップ

問題文の「概念データモデル」の定義を思い出す。
各選択肢が示す内容が「情報の抽象化と構造化」に合致するか確認する。
業務プロセスやDBMSの種類は概念モデルの説明として不適切と判断する。
階層モデルやネットワークモデルは論理モデルの分類であるため除外する。
抽象化して情報構造を表現する選択肢エを正解とする。

選択肢別の誤答解説

ア: 階層モデル、ネットワークモデル、関係モデルは論理データモデルの種類であり、概念データモデルの説明としては不適切です。
イ: 業務プロセスの抽象化は業務分析やプロセスモデリングの範囲であり、概念データモデルの定義とは異なります。
ウ: DBMSの集中型・分散型はシステム構成の話であり、概念データモデルの内容には影響しません。
エ: 対象世界の情報構造を抽象化して表現したものであり、概念データモデルの本質を正しく表しています。

補足コラム

概念データモデルはERモデル（エンティティ・リレーションシップモデル）が代表的です。
ER図を用いてエンティティ（実体）、属性、リレーションシップ（関係）を視覚的に表現し、システム設計の基礎資料となります。
論理データモデルや物理データモデルは、概念データモデルを基に具体的なデータベース設計へと展開されます。

FAQ

Q: 概念データモデルと論理データモデルの違いは何ですか？
A: 概念データモデルは現実世界の情報構造を抽象的に表現し、論理データモデルはそれをDBMSの論理構造に落とし込んだものです。

Q: 業務プロセスモデルと概念データモデルは同じですか？
A: いいえ。業務プロセスモデルは業務の流れや手順を表現し、概念データモデルは情報の構造を表現します。

関連キーワード: 概念データモデル, ERモデル, 抽象化, 情報構造, データベース設計

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データベーススペシャリスト試験 2014年 午前2 問01

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