ホーム > データベーススペシャリスト試験 > 2014年
データベーススペシャリスト試験 2014年 午前2 問20
ディザスタリカバリを計画する際の検討項目の一つである RPO (Recovery Point Objective)はどれか。
ア:業務の継続性を維持するために必要な人員計画と交代要員の要求スキルを示す指標
イ:業務を代替する遠隔地のシステム環境と, 通常稼働しているシステム環境との設備投資の比率を示す指標
ウ:災害発生時からシステムを再稼働するまでの時間を示す指標
エ:システムが再稼働したときに, データが災害発生前のどの時点の状態まで復旧されなければならないかを示す指標(正解)
解説
ディザスタリカバリにおけるRPOとは何か【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:RPOは災害発生時にどの時点までデータを復旧すべきかを示す指標です。
- 根拠:RPOは「Recovery Point Objective」の略で、データ損失許容範囲を時間で表します。
- 差がつくポイント:RPOと似た用語のRTO(復旧時間目標)との違いを正確に理解することが重要です。
正解の理由
RPOは「Recovery Point Objective」の略称で、災害発生時にどの時点までのデータを復旧しなければならないかを示す指標です。つまり、許容できるデータ損失の最大時間を表します。選択肢エは「システムが再稼働したときに、データが災害発生前のどの時点の状態まで復旧されなければならないかを示す指標」とあり、RPOの定義に完全に合致しています。
よくある誤解
RPOは復旧にかかる時間(RTO)と混同されやすいですが、RPOはデータの復旧時点の目標であり、復旧開始から完了までの時間ではありません。
解法ステップ
- 問題文の「RPO」の意味を確認する。
- RPOは「Recovery Point Objective」の略であることを思い出す。
- RPOは「どの時点までのデータを復旧するか」を示す指標であると理解する。
- 選択肢の内容をRPOの定義と照らし合わせる。
- 「データの復旧時点」を示す選択肢エを正解と判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア:人員計画やスキル要求はBCP(事業継続計画)に関する内容であり、RPOとは無関係です。
- イ:設備投資の比率はコスト管理やDRサイトの投資効率に関する指標で、RPOの定義ではありません。
- ウ:システム再稼働までの時間はRTO(Recovery Time Objective)であり、RPOとは異なります。
- エ:データ復旧の時点を示す指標であり、RPOの正しい定義です。
補足コラム
RPOとRTOはディザスタリカバリ計画の基本指標です。RPOは「どの時点までのデータを復旧するか」、RTOは「どのくらいの時間でシステムを復旧するか」を示します。両者を明確に区別し、目標値を設定することで、効果的な災害対策が可能になります。
FAQ
Q: RPOが短いほど何が良くなりますか?
A: データ損失が少なくなり、業務への影響を最小限に抑えられますが、その分コストやシステム負荷が増加します。
A: データ損失が少なくなり、業務への影響を最小限に抑えられますが、その分コストやシステム負荷が増加します。
Q: RTOとRPOはどちらが先に設定されるべきですか?
A: 通常は業務重要度に応じてRTOとRPOを同時に検討し、バランスを取って設定します。
A: 通常は業務重要度に応じてRTOとRPOを同時に検討し、バランスを取って設定します。
関連キーワード: ディザスタリカバリ, RPO, RTO, 災害復旧, データ復旧, 事業継続計画, DRサイト