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データベーススペシャリスト試験 2016年 午前207


関係モデルの候補キーの説明のうち, 適切なものはどれか。
関係Rの候補キーは関係Rの属性の中から選ばない。
候補キーの値はタプルごとに異なる。(正解)
候補キーは主キーの中から選ぶ。
一つの関係に候補キーが複数あってはならない。

解説

関係モデルの候補キーに関する解説

関係モデルにおける「候補キー」は、データベース設計の基礎的な概念の一つであり、正しく理解することが非常に重要です。

1. 候補キーとは?

関係(テーブル)において、 各タプル(行)を一意に識別できる属性(列)または属性の組のこと を指します。
候補キーは以下の2つの条件を満たします。
  • 一意性(ユニーク性): 候補キーの値は、関係の中で異なる各タプルに対して異なる値を持ちます。
  • 最小性: 候補キーの値を構成する属性の集合は、削除してしまうと一意性が失われる最小の集合であること。

2. 選択肢の説明

ア: 「関係Rの候補キーは関係Rの属性の中から選ばない。」

  • 誤り
    候補キーは必ず関係Rの属性(カラム)の組み合わせから選びます。外部の属性から選ぶものではありません。

イ: 「候補キーの値はタプルごとに異なる。」

  • 正しい
    候補キーは各タプルを一意に特定できるため、全てのタプルで候補キーの値は異なる必要があります。

ウ: 「候補キーは主キーの中から選ぶ。」

  • 誤り
    むしろ逆です。候補キーが複数ある中から一つを選んで主キーとします。
    つまり、主キーは候補キーの中から選ばれるものです。

エ: 「一つの関係に候補キーが複数あってはならない。」

  • 誤り
    一つの関係に複数の候補キーが存在しても問題ありません。
    複数ある候補キーの中から1つを選んで主キーにします。

3. まとめ

  • 候補キーは関係Rの属性の中から選びます。
  • 候補キーの値は各タプルで必ず異なります(一意性)。
  • 複数の候補キーが存在可能で、その中から主キーを選定します。

したがって、選択肢の中で正しい説明は、「イ: 候補キーの値はタプルごとに異なる。」 です。
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