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データベーススペシャリスト試験 2016年 午前2 問24
フェールセーフの考えに基づいて設計したものはどれか。
ア:乾電池のプラスとマイナスを逆にすると, 乾電池が装填できないようにする。
イ:交通管制システムが故障したときには、信号機に赤色が点灯するようにする。(正解)
ウ:ネットワークカードのコントローラを二重化しておき、故障したコントローラの方を切り離しても運用できるようにする。
エ:ハードディスクにRAID1を採用して, MTBFで示される信頼性が向上するようにする。
解説
フェールセーフの考えに基づいて設計したものはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:フェールセーフ設計は「故障時に安全な状態を保つ」ことを目的とします。
- 根拠:故障や異常が発生した際に被害を最小限に抑えるため、システムは安全側に動作する必要があります。
- 差がつくポイント:単に冗長化や信頼性向上を図る設計(ウ・エ)ではなく、故障時に安全な状態を明確に定めている設計(イ)がフェールセーフです。
正解の理由
選択肢イの「交通管制システムが故障したときに信号機が赤色点灯する」は、故障時に最も安全な状態(全車両停止)を確保する典型的なフェールセーフ設計です。交通事故を防ぐために、異常時は危険を回避する動作を優先しています。
よくある誤解
フェールセーフは単なる冗長化や信頼性向上ではなく、故障時に「安全側に動作する」ことを指します。誤って「故障しにくい設計」と混同しやすい点に注意が必要です。
解法ステップ
- フェールセーフの定義を確認する:「故障時に安全な状態を保つ設計」
- 各選択肢の動作を故障時の視点で評価する
- 故障時に安全な状態を明確に示している選択肢を選ぶ
- 冗長化や信頼性向上はフェールセーフとは異なることを理解する
選択肢別の誤答解説
- ア: 乾電池の逆装填防止は安全設計だが、故障時の安全確保ではなく誤装填防止の設計でありフェールセーフとは異なります。
- イ: 故障時に信号機が赤点灯し、交通事故を防ぐための典型的なフェールセーフ設計です。
- ウ: ネットワークカードの二重化は冗長化による信頼性向上であり、故障時の安全状態の保証ではありません。
- エ: RAID1による信頼性向上は故障耐性の向上であり、故障時に安全な状態を保証するフェールセーフとは異なります。
補足コラム
フェールセーフは「Fail-Safe」とも呼ばれ、航空機や医療機器、交通システムなど安全が最優先される分野で重要視されます。対義語は「フェールアクティブ(Fail-Active)」で、故障しても動作を継続しようとする設計です。
FAQ
Q: フェールセーフと冗長化は同じですか?
A: いいえ。冗長化は信頼性向上の手法で、フェールセーフは故障時に安全な状態を保つ設計です。
A: いいえ。冗長化は信頼性向上の手法で、フェールセーフは故障時に安全な状態を保つ設計です。
Q: フェールセーフ設計の例は他にありますか?
A: 電子レンジのドアが開くと自動で加熱停止する機能などもフェールセーフの一例です。
A: 電子レンジのドアが開くと自動で加熱停止する機能などもフェールセーフの一例です。
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