データベーススペシャリスト試験 2017年 午前201


データベースの3層スキーマアーキテクチャに関する記述として, 適切なものはどれか。
概念スキーマは, 内部スキーマと外部スキーマの間に位置し, エンティティやデータ項目相互の関係に関する情報をもつ。(正解)
外部スキーマは, 概念スキーマをコンピュータ上に具体的に実現させるための記述であり, データベースに対して, ただ一つ存在する。
サブスキーマは, 複数のデータベースを結合した内部スキーマの一部を表す。
内部スキーマは, 個々のプログラム又はユーザの立場から見たデータベースの記述である。

解説

データベースの3層スキーマアーキテクチャに関する問題【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:概念スキーマは内部スキーマと外部スキーマの中間に位置し、データの構造や関係を定義します。
  • 根拠:3層スキーマアーキテクチャは、外部スキーマ(ユーザ視点)、概念スキーマ(論理構造)、内部スキーマ(物理構造)で構成されるためです。
  • 差がつくポイント:各スキーマの役割と位置関係を正確に理解し、特に「概念スキーマ=データの論理的構造」という点を押さえることが重要です。

正解の理由

ア: 概念スキーマは、内部スキーマと外部スキーマの間に位置し、エンティティやデータ項目相互の関係に関する情報を持つが正解です。
これは、概念スキーマがデータベース全体の論理的な構造を表し、ユーザの視点(外部スキーマ)と物理的な実装(内部スキーマ)をつなぐ役割を果たすためです。

よくある誤解

外部スキーマを物理的な実装と混同しやすいですが、外部スキーマはユーザやアプリケーションごとの見え方を定義します。
また、サブスキーマは外部スキーマの別名であり、複数のデータベースを結合したものではありません。

解法ステップ

  1. 3層スキーマアーキテクチャの3つのスキーマ(外部、概念、内部)を確認する。
  2. 各スキーマの役割と位置関係を整理する。
  3. 選択肢の説明がどのスキーマの特徴に合致するかを判断する。
  4. 概念スキーマが論理構造を表し、内部と外部の間にあることを確認する。
  5. 正しい説明をしている選択肢を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 正解。概念スキーマの役割と位置関係を正確に述べている。
  • イ: 誤り。外部スキーマはユーザやアプリケーションごとに複数存在し、概念スキーマの具体的実装ではない。
  • ウ: 誤り。サブスキーマは外部スキーマの別名であり、複数のデータベースを結合したものではない。
  • エ: 誤り。内部スキーマは物理的なデータの記述であり、ユーザ視点の記述は外部スキーマである。

補足コラム

3層スキーマアーキテクチャは、データベースの独立性を高めるために設計されました。
  • 外部スキーマはユーザやアプリケーションごとのビューを定義し、利用者ごとに異なるデータの見え方を提供します。
  • 概念スキーマはデータベース全体の論理構造を定義し、データの整合性や制約を管理します。
  • 内部スキーマはデータの物理的な格納方法やアクセス方法を定義し、性能最適化に寄与します。

FAQ

Q: 外部スキーマは何のために複数存在するのですか?
A: 利用者やアプリケーションごとに必要なデータの見え方が異なるため、それぞれに対応した外部スキーマが存在します。
Q: 概念スキーマと内部スキーマの違いは何ですか?
A: 概念スキーマはデータの論理構造を定義し、内部スキーマはその論理構造を物理的に実現する方法を定義します。

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