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データベーススペシャリスト試験 2017年 午前2 問05
E-Rモデルにおいて, 実体Aのインスタンスaが他の実体Bのインスタンスbと関連しており、インスタンスaが存在しなくなれば, インスタンスbも存在しなくなる場合, このような実体Bを何と呼ぶか。
ア:仮想実体
イ:強実体
ウ:弱実体(正解)
エ:正実体
解説
E-Rモデルにおける弱実体の定義【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:インスタンスaが消えるとインスタンスbも消える実体Bは「弱実体」と呼ばれます。
- 根拠:弱実体は自身の識別子を持たず、関連する強実体に依存して存在するためです。
- 差がつくポイント:弱実体と強実体の違いを明確に理解し、依存関係の有無で判断できることが重要です。
正解の理由
問題文の条件は「実体Aのインスタンスaが存在しなくなると、実体Bのインスタンスbも存在しなくなる」という依存関係を示しています。E-Rモデルでは、このように他の実体に存在を依存する実体を「弱実体」と呼びます。弱実体は単独で識別子を持たず、強実体の主キーを借りて識別されるため、強実体が消えると弱実体も消滅します。したがって、正解はウ: 弱実体です。
よくある誤解
弱実体は単に「小さい実体」や「重要度が低い実体」と誤解されがちですが、実際は識別子を持たず強実体に依存する実体のことです。
解法ステップ
- 問題文の「存在しなくなれば他も存在しなくなる」という依存関係を確認する。
- E-Rモデルの実体の分類(強実体・弱実体)を思い出す。
- 識別子を持たず、他の実体に依存するのが弱実体であることを理解する。
- 選択肢の中から「弱実体」に該当するものを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 仮想実体
→ E-Rモデルにおいて「仮想実体」という用語は一般的でなく、存在依存の概念を表さない。 - イ: 強実体
→ 強実体は独立して識別子を持ち、他の実体に依存しないため条件に合わない。 - ウ: 弱実体
→ 他の実体に存在を依存し、識別子を持たないため正解。 - エ: 正実体
→ 「正実体」はE-Rモデルの正式な用語ではなく、誤り。
補足コラム
弱実体はE-Rモデルで重要な概念で、例えば「注文」と「注文明細」の関係に似ています。注文明細は注文がなければ存在できず、注文の主キーを借りて識別されます。このように弱実体は強実体の主キーを部分的に利用し、複合キーで識別されることが多いです。
FAQ
Q: 弱実体はなぜ識別子を持たないのですか?
A: 弱実体は単独で一意に識別できないため、強実体の主キーを借りて識別します。
A: 弱実体は単独で一意に識別できないため、強実体の主キーを借りて識別します。
Q: 強実体と弱実体の見分け方は?
A: 強実体は独立して存在し識別子を持つが、弱実体は他の実体に存在を依存し識別子を持たない点で区別します。
A: 強実体は独立して存在し識別子を持つが、弱実体は他の実体に存在を依存し識別子を持たない点で区別します。
関連キーワード: E-Rモデル, 弱実体, 強実体, 実体関連, 識別子, 存在依存