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データベーススペシャリスト試験 2017年 午前2 問24
システム及びソフトウェア品質モデルの規格であるJIS X 25010:2013で定義されたシステム及び/又はソフトウェア製品の品質特性に関する説明のうち, 適切なものはどれか。
ア:機能適合性とは, 明示された状況下で使用するとき, 明示的ニーズ及び暗黙のニーズを満足させる機能を, 製品又はシステムが提供する度合いのことである。(正解)
イ:信頼性とは, 明記された状態(条件)で使用する資源の量に関係する性能の度合いのことである。
ウ:性能効率性とは, 明示された利用状況において, 有効性, 効率性及び満足性をもって明示された目標を達成するために, 明示された利用者が製品又はシステムを利用することができる度合いのことである。
エ:保守性とは, 明示された時間帯で, 明示された条件下に, システム, 製品又は構成要素が明示された機能を実行する度合いのことである。
解説
システム及びソフトウェア品質モデルの規格 JIS X 25010:2013【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:JIS X 25010:2013の品質特性の定義で正しいのは「機能適合性」の説明であるアが正解です。
- 根拠:機能適合性は製品やシステムが明示的・暗黙的なニーズを満たす機能を提供する度合いを示します。
- 差がつくポイント:信頼性や性能効率性、保守性の定義を正確に理解し、混同しないことが重要です。
正解の理由
選択肢アは「機能適合性」の定義を正しく説明しています。JIS X 25010:2013では、機能適合性は「明示された状況下で使用するとき、明示的ニーズ及び暗黙のニーズを満足させる機能を製品又はシステムが提供する度合い」と定義されており、これは製品やシステムの基本的な機能が要求を満たしているかどうかを示す品質特性です。
よくある誤解
信頼性は「資源の量」ではなく「故障しにくさ」や「継続的に正常に動作する度合い」を指します。性能効率性や保守性の定義も混同しやすいので注意が必要です。
解法ステップ
- JIS X 25010:2013の品質特性一覧を確認する。
- 各選択肢の説明文と規格の定義を照合する。
- 機能適合性の定義が正しいかを判断する。
- 他の選択肢の定義の誤りを確認し、除外する。
- 正しい説明をしている選択肢を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正解。機能適合性の定義を正確に述べている。
- イ: 誤り。信頼性は「資源の量」ではなく「故障の発生頻度や回復能力」を示す。
- ウ: 誤り。これは「ユーザビリティ」の定義に近いが、性能効率性とは異なる。
- エ: 誤り。保守性は「修正や改善のしやすさ」を示し、機能実行の度合いではない。
補足コラム
JIS X 25010:2013はシステムやソフトウェアの品質特性を体系的に整理した規格で、品質管理や評価に広く用いられています。主な品質特性には機能適合性、性能効率性、互換性、使用性、信頼性、保守性、安全性などがあり、それぞれの定義を正確に理解することが品質向上の第一歩です。
FAQ
Q: 機能適合性と性能効率性の違いは何ですか?
A: 機能適合性は「必要な機能を満たす度合い」、性能効率性は「機能を実行する際の資源消費や速度の効率性」を指します。
A: 機能適合性は「必要な機能を満たす度合い」、性能効率性は「機能を実行する際の資源消費や速度の効率性」を指します。
Q: 信頼性の具体的な評価指標はありますか?
A: はい。平均故障間隔(MTBF)や故障率、復旧時間などが信頼性の評価指標として使われます。
A: はい。平均故障間隔(MTBF)や故障率、復旧時間などが信頼性の評価指標として使われます。
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