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データベーススペシャリスト試験 2018年 午前2 問22
キャッシュメモリのアクセス時間及びヒット率と、主記憶のアクセス時間の組合せのうち、実効アクセス時間が最も短くなるものはどれか。

ア:
イ:
ウ:
エ:(正解)
解説
キャッシュメモリのアクセス時間及びヒット率と主記憶のアクセス時間の組合せ【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:実効アクセス時間が最も短いのは「エ」の組み合わせである。
- 根拠:実効アクセス時間は「キャッシュアクセス時間 × ヒット率 + 主記憶アクセス時間 × (1 - ヒット率)」で計算するため。
- 差がつくポイント:ヒット率の高さと主記憶のアクセス時間のバランスを正確に計算できるかが重要である。
正解の理由
選択肢「エ」はキャッシュアクセス時間が20ナノ秒、ヒット率が80%、主記憶アクセス時間が50ナノ秒である。
実効アクセス時間は以下の式で求められる。
実効アクセス時間は以下の式で求められる。
計算すると、
他の選択肢と比較して最も短いため、正解はエである。
よくある誤解
キャッシュのアクセス時間が短いほど良いと考えがちだが、ヒット率や主記憶のアクセス時間も考慮しなければ実効アクセス時間は短くならない。
解法ステップ
- 各選択肢のキャッシュアクセス時間、ヒット率、主記憶アクセス時間を確認する。
- ヒット率を小数に変換する(例:80% → 0.8)。
- 実効アクセス時間の公式に当てはめて計算する。
- 計算結果を比較し、最も短い値を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア:ヒット率60%は低く、主記憶アクセス時間70ナノ秒も長いため実効アクセス時間が大きい。
- イ:ヒット率70%でキャッシュアクセス時間は10ナノ秒だが、主記憶アクセス時間70ナノ秒が重い。
- ウ:キャッシュアクセス時間が20ナノ秒と長いが、主記憶アクセス時間は50ナノ秒でヒット率70%。計算すると実効アクセス時間は30ナノ秒。
- エ:ヒット率80%と高く、主記憶アクセス時間50ナノ秒と短いため、実効アクセス時間が最も短い。
補足コラム
実効アクセス時間はキャッシュメモリの性能評価において重要な指標です。ヒット率が高いほどキャッシュの効果が大きくなり、主記憶へのアクセス回数が減るため全体の処理速度が向上します。キャッシュの設計ではアクセス時間とヒット率のバランスを最適化することが求められます。
FAQ
Q: 実効アクセス時間が短いほど何が良いのですか?
A: 実効アクセス時間が短いほど、CPUがデータを取得する速度が速くなり、システム全体の処理性能が向上します。
A: 実効アクセス時間が短いほど、CPUがデータを取得する速度が速くなり、システム全体の処理性能が向上します。
Q: ヒット率が100%の場合はどうなりますか?
A: ヒット率100%なら主記憶にアクセスしないため、実効アクセス時間はキャッシュアクセス時間と同じになります。
A: ヒット率100%なら主記憶にアクセスしないため、実効アクセス時間はキャッシュアクセス時間と同じになります。
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