データベーススペシャリスト試験 2019年午前2 問05

四つの表の関係表E-R図のうち, 適切なものはどれか。ここで、1 *は1対多の関連を表し, 実線の下線は主キーを, 破線の下線は外部キーを表す。

ア：

イ：（正解）

ウ：

エ：

解説

四つの表の関係表E-R図のうち, 適切なものはどれか【午前2 解説】

要点まとめ

結論：正しいE-R図は選択肢イで、各表の主キー・外部キー関係と1対多の関連が正確に表現されているためです。
根拠：医師と診療科は多対1、診療科と診察は1対多、診察と患者は多対1の関係が表のキー情報から読み取れます。
差がつくポイント：1対多の矢印の向きと主キー・外部キーの関係を正確に理解し、表のキー設定と整合性を取ることが重要です。

正解の理由

選択肢イは、医師と診療科の関係が「医師側*（多）－診療科側1」、診療科と診察の関係が「診療科側1－診察側*（多）」、診察と患者の関係が「診察側*（多）－患者側1」となっており、表の主キー・外部キーの設定と完全に一致しています。
具体的には、医師テーブルの「診療科コード」は外部キーであり、医師は一つの診療科に属するため多対1。診察テーブルは「診療科コード」と「患者番号」を外部キーとして持ち、診療科は1つの診察に対して複数存在しないため1対多。患者は複数の診察を受けるため診察側が多、患者側が1の関係となります。

よくある誤解

多対1と1対多の向きを混同しやすく、外部キーの位置から関係の向きを誤認することが多いです。
また、診察テーブルの複合主キーを見落とし、診療科と診察の関係を逆に考える誤りもよくあります。

解法ステップ

各表の主キーと外部キーを確認し、どの表がどの表を参照しているかを把握する。
「1対多」の記号（1と*）の意味を整理し、多側が外部キーを持つことを理解する。
医師と診療科の関係を「医師側*－診療科側1」と判断する。
診療科と診察の関係を「診療科側1－診察側*」と判断する。
診察と患者の関係を「診察側*－患者側1」と判断する。
これらの関係を満たす選択肢を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

ア：診療科と診察の関係が逆（多側と1側が入れ替わっている）、診察と患者の関係も逆で誤り。
イ：正解。すべての関係が表のキー設定と一致している。
ウ：医師と診療科の関係が逆（医師側が1となっている）、診療科と診察の関係も逆で誤り。
エ：医師と診療科の関係が逆、診察と患者の関係は正しいが他が誤り。

補足コラム

E-R図の「1対多」関係は、外部キーの所在と主キーの関係から判断します。多側のテーブルが外部キーを持ち、1側のテーブルの主キーを参照します。
また、複合主キーを持つテーブル（診察など）は、複数の外部キーを組み合わせて1つの主キーを形成することもあります。これにより、関係の多重度を正確に表現できます。

FAQ

Q: なぜ診療科と診察の関係は1対多なのですか？
A: 診療科は複数の診察を持つことができるため、診療科側が1、診察側が多となります。

Q: 外部キーはどのようにE-R図で表現されますか？
A: 外部キーは破線の下線で示され、参照先の主キーを指し示す関係を表します。

Q: 1対多の「1」と「」はどちらが多側ですか？
A: 「」が多側、「1」が1側を示します。多側のテーブルが外部キーを持ちます。

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