データベーススペシャリスト試験 2019年 午前223


Webシステムの負荷分散技術の一つである, ロードバランサ方式の特徴として, 最も適切なものはどれか。
Webブラウザのキャッシュ機能によって負荷が均等に分散しない場合がある。
接続されたサーバの死活状態をロードバランサは考慮せずに選択する。
複数のサーバそれぞれにグローバルIPアドレスの固定割当てが必要になる。
ヘルスチェックに失敗しているサーバをロードバランサは選択しない。(正解)

解説

Webシステムの負荷分散技術の一つである, ロードバランサ方式の特徴として, 最も適切なものはどれか。【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:ロードバランサはヘルスチェックに失敗したサーバを選択しないことで、システムの安定性を確保します。
  • 根拠:ヘルスチェック機能によりサーバの死活状態を監視し、障害サーバを除外する仕組みが一般的です。
  • 差がつくポイント:死活監視の有無やIPアドレスの割当て方法など、ロードバランサの基本機能を正確に理解することが重要です。

正解の理由

選択肢エ「ヘルスチェックに失敗しているサーバをロードバランサは選択しない」が正解です。
ロードバランサは複数のサーバの状態を監視し、正常に稼働しているサーバにのみリクエストを振り分けます。ヘルスチェックに失敗したサーバは障害が疑われるため、負荷分散の対象から除外され、サービスの信頼性を高めます。

よくある誤解

ロードバランサは単にリクエストを均等に振り分けるだけと思われがちですが、実際にはサーバの状態を監視し、障害サーバを除外する機能が必須です。

解法ステップ

  1. ロードバランサの基本機能を確認する(負荷分散+死活監視)。
  2. 各選択肢の内容がロードバランサの機能に合致しているか検証する。
  3. ヘルスチェックの役割を理解し、障害サーバを除外する仕組みを選ぶ。
  4. 正しい特徴を示す選択肢を選択する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: Webブラウザのキャッシュは負荷分散の仕組みとは無関係であり、負荷分散の均等性に影響しません。
  • イ: ロードバランサは死活監視(ヘルスチェック)を行い、障害サーバを選択しないのが基本です。
  • ウ: ロードバランサ方式では、複数サーバにグローバルIPを固定割当てする必要はなく、通常はプライベートIPで管理します。
  • エ: ヘルスチェックに失敗したサーバを選択しないため、サービスの可用性と信頼性が向上します。

補足コラム

ロードバランサのヘルスチェックは、HTTPリクエストの応答確認やTCP接続の確立確認など多様な方法があります。これにより、障害検知の精度を高め、ユーザへの影響を最小限に抑えます。また、ロードバランサにはDNSラウンドロビン方式やIPハッシュ方式など複数の負荷分散アルゴリズムが存在します。

FAQ

Q: ロードバランサはどのようにサーバの状態を監視していますか?
A: ヘルスチェック機能で定期的にサーバへリクエストを送り、応答があるかどうかを確認します。
Q: 複数サーバにグローバルIPアドレスを割り当てる必要はありますか?
A: 通常はロードバランサがグローバルIPを持ち、背後のサーバはプライベートIPで管理されます。

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