データベーススペシャリスト試験 2019年 午前225


コンテンツの不正な複製を防止する方式の一つであるDTCP-IPの説明として, 適切なものはどれか。
BSデジタル放送や地上デジタル放送に採用され, コピーワンスの番組を録画するときに使われる方式
DLNAとともに用いられ, 接続する機器間で相互認証し, 保護されたコンテンツの再生を可能にする方式(正解)
DVDに採用され, 映像コンテンツを暗号化して, 複製できないエリアにその暗号化鍵を記録する方式
HDMI端子が搭載されたディジタルAV機器に採用され, HDMI端子から表示機器にディジタル信号を送るときに受信する経路を暗号化する方式

解説

コンテンツの不正な複製を防止する方式の一つであるDTCP-IPの説明【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:DTCP-IPはDLNAと連携し、機器間で相互認証を行い保護されたコンテンツの再生を可能にする方式です。
  • 根拠:DTCP-IPはネットワーク経由でのデジタルコンテンツの不正コピー防止を目的とし、IPネットワーク上で暗号化と認証を行います。
  • 差がつくポイント:DTCP-IPは主にIPネットワークでのコンテンツ保護に使われ、BS放送のコピーワンスやDVDの暗号化とは異なる点を押さえましょう。

正解の理由

選択肢イは、DTCP-IPの特徴を正確に説明しています。DTCP-IPはDLNA(Digital Living Network Alliance)とともに利用され、家庭内ネットワークなどのIP接続機器間で相互認証を行い、著作権保護されたコンテンツの安全な再生を実現します。これにより、ネットワーク経由での不正コピーを防止します。

よくある誤解

DTCP-IPはBSデジタル放送のコピーワンスやDVDの暗号化方式とは異なり、HDMIの信号保護(HDCP)とも別物です。混同しやすいので注意が必要です。

解法ステップ

  1. DTCP-IPの目的が「ネットワーク経由のコンテンツ保護」であることを確認する。
  2. 選択肢のキーワード「DLNA」「相互認証」「IPネットワーク」を探す。
  3. BS放送やDVD、HDMI関連の説明と比較し、DTCP-IPの特徴と合致するものを選ぶ。
  4. 相互認証とネットワーク機器間の保護を説明している選択肢を正解とする。

選択肢別の誤答解説

  • ア: BSデジタル放送のコピーワンスはDTCP-IPではなく、放送波のコピー制御技術であり、DTCP-IPとは異なります。
  • : 正解。DLNAと連携し、IPネットワーク上で相互認証を行いコンテンツ保護を実現する方式です。
  • ウ: DVDの暗号化はCSS(Content Scramble System)などであり、DTCP-IPとは別の技術です。
  • エ: HDMI端子の信号保護はHDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)であり、DTCP-IPとは異なります。

補足コラム

DTCP-IPは「Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol」の略で、主に家庭内LANやIPネットワークを通じてデジタルコンテンツを安全に配信するための技術です。DLNAと組み合わせることで、テレビやレコーダー、スマートフォンなど複数の機器間で著作権保護された映像や音楽をやり取りできます。これにより、ネットワーク上での不正コピーや改ざんを防止します。

FAQ

Q: DTCP-IPはどのような機器で使われますか?
A: 主に家庭内のテレビ、レコーダー、スマートフォン、PCなどのIPネットワーク対応機器で使われます。
Q: DTCP-IPとHDCPの違いは何ですか?
A: DTCP-IPはIPネットワーク上のコンテンツ保護技術で、HDCPはHDMIなどの物理的な映像信号の保護技術です。
Q: DLNAとは何ですか?
A: DLNAは家庭内ネットワークで異なる機器間でメディアを共有・再生するための規格で、DTCP-IPと組み合わせて著作権保護を実現します。

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