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データベーススペシャリスト試験 2020年 午前2 問06
関係データベースの表を設計する過程でA表とB表が抽出された。主キーはそれぞれ列aと列bである。この二つの表の対応関係を実装する表の設計に関する記述のうち適切なものはどれか。

ア:A表とB表の対応関係が1対1の場合、列aをB表に追加して外部キーとしてもよいし、列bをA表に追加して外部キーとしてもよい。(正解)
イ:A表とB表の対応関係が1対多の場合、列bをA表に追加して外部キーとする。
ウ:A表とB表の対応関係が多対多の場合、新しい表を作成し、その表に列aか列bのどちらかを外部キーとして設定する。
エ:A表とB表の対応関係が多対多の場合、列aをB表に、列bをA表にそれぞれ追加して外部キーとする。
解説
関係データベースの表設計における対応関係の実装【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:1対1の対応関係では、どちらかの表に相手の主キーを外部キーとして追加すればよいです。
- 根拠:1対1の関係は双方のレコードが一意に対応するため、どちらか一方に外部キーを持たせるだけで関係を表現可能です。
- 差がつくポイント:多対多の場合は中間表を作成し、双方の主キーを外部キーとして設定する必要がある点を理解しましょう。
正解の理由
選択肢アは、A表とB表の対応関係が1対1の場合に、列aをB表に外部キーとして追加する方法、または列bをA表に外部キーとして追加する方法のいずれも適切であると述べています。1対1の関係はどちらか一方に外部キーを持たせるだけで関係を表現できるため、この記述が正しいです。
よくある誤解
多対多の関係を単純に片方の表に外部キーを追加して表現しようとする誤りが多いです。多対多は中間表を用いる必要があります。
解法ステップ
- 対応関係の種類(1対1、1対多、多対多)を確認する。
- 1対1の場合はどちらか一方に外部キーを追加すればよいと理解する。
- 1対多の場合は「多」側の表に「1」側の主キーを外部キーとして追加する。
- 多対多の場合は中間表を作成し、双方の主キーを外部キーとして設定する。
- 選択肢の記述がこれらのルールに合致しているかを判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正解。1対1の関係でどちらかに外部キーを追加する方法は正しい。
- イ: 誤り。1対多の場合は「多」側の表に「1」側の主キーを外部キーとして追加するため、列bをA表に追加するのは逆。
- ウ: 誤り。多対多の場合は中間表を作成し、双方の主キーを外部キーとして設定する必要があるが、「列aか列bのどちらか一方だけを外部キーにする」としているのは不十分。
- エ: 誤り。多対多の関係で双方の表に相手の主キーを外部キーとして追加するだけでは不十分で、中間表が必要。
補足コラム
関係データベース設計における対応関係は、データの整合性と効率的な検索に直結します。1対1は双方のレコードが一意に対応し、1対多は「多」側に外部キーを持たせることで関係を表現します。多対多は中間表(結合表)を設け、双方の主キーを外部キーとして持たせることで多重の関係を管理します。
FAQ
Q: 1対1の関係で外部キーはどちらの表に追加すべきですか?
A: どちらの表に追加しても問題ありません。設計上の都合やアクセス頻度で決めることが多いです。
A: どちらの表に追加しても問題ありません。設計上の都合やアクセス頻度で決めることが多いです。
Q: 多対多の関係を外部キーだけで表現できますか?
A: いいえ。多対多は中間表を作成し、双方の主キーを外部キーとして設定する必要があります。
A: いいえ。多対多は中間表を作成し、双方の主キーを外部キーとして設定する必要があります。
Q: 1対多の関係で外部キーはどちらに追加しますか?
A: 「多」側の表に「1」側の主キーを外部キーとして追加します。
A: 「多」側の表に「1」側の主キーを外部キーとして追加します。
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