データベーススペシャリスト試験 2020年 午前217


OLAPによって商品の販売状況分析を商品軸、販売チャネル軸、時間軸、顧客タイプ軸で行う。データ集計の観点を商品、販売チャネルごとから商品、顧客タイプごとに切り替える操作はどれか。
ダイス(正解)
データクレンジング
ドリルダウン
ロールアップ

解説

OLAPによる多次元分析の軸切り替え操作【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:商品の販売状況分析で軸を「商品・販売チャネル」から「商品・顧客タイプ」に切り替える操作は「ダイス」である。
  • 根拠:ダイスは多次元データの中から複数の軸を指定して部分的に抽出・表示する操作であり、軸の組み合わせを変えるのに適している。
  • 差がつくポイント:ドリルダウンやロールアップは階層構造の深さを変える操作で、軸自体の切り替えではない点を理解することが重要。

正解の理由

「ダイス」はOLAPの多次元データキューブから複数の軸を指定して特定の部分集合を抽出する操作です。問題のように「商品・販売チャネル」軸から「商品・顧客タイプ」軸に切り替える場合、軸の組み合わせを変えるため、ダイス操作が該当します。
一方、ドリルダウンやロールアップは同じ軸内の階層レベルを上下する操作であり、軸の切り替えとは異なります。データクレンジングはデータの整備作業であり、分析操作ではありません。

よくある誤解

ドリルダウンやロールアップを軸の切り替えと混同しやすいですが、これらは階層レベルの変更操作であり、軸自体の変更ではありません。

解法ステップ

  1. OLAPの基本操作を理解する(ダイス、スライス、ドリルダウン、ロールアップ)。
  2. 問題文の「軸を切り替える」操作が何を意味するかを考える。
  3. 複数軸の組み合わせを変える操作は「ダイス」であることを確認。
  4. 他の選択肢の意味を照らし合わせて除外する。
  5. 「ダイス」を正解として選択する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: ダイス
    → 複数の軸を指定してデータの部分集合を抽出し、軸の組み合わせを変える操作で正解。
  • イ: データクレンジング
    → データの誤り修正や整備作業であり、分析の軸切り替え操作ではない。
  • ウ: ドリルダウン
    → 階層構造の上位から下位へ詳細レベルに掘り下げる操作で、軸の切り替えではない。
  • エ: ロールアップ
    → 階層構造の下位から上位へ集約レベルを上げる操作で、軸の切り替えとは異なる。

補足コラム

OLAP(Online Analytical Processing)は多次元データを高速に分析する技術で、代表的な操作に「スライス」「ダイス」「ドリルダウン」「ロールアップ」があります。
  • スライス:1つの軸を固定して切り出す操作。
  • ダイス:複数軸を指定して部分的に切り出す操作。
  • ドリルダウン/ロールアップ:階層レベルを上下に移動する操作。
    これらの違いを正確に理解することが、試験対策で差をつけるポイントです。

FAQ

Q: ダイスとスライスの違いは何ですか?
A: スライスは1つの軸を固定して切り出す操作、ダイスは複数の軸を指定して部分集合を抽出する操作です。
Q: ドリルダウンとロールアップはどのような場面で使いますか?
A: ドリルダウンは詳細分析のために階層を下げる時、ロールアップは集約して概要を把握する時に使います。

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