データベーススペシャリスト試験 2020年午前2 問25

ユースケース駆動開発の利点はどれか。

ア：開発を反復するので、新しい要求やビジネス目標の変化に柔軟に対応しやすい。

イ：開発を反復するので、リスクが高い部分に対して初期段階で対処しやすく、プロジェクト全体のリスクを減らすことができる。

ウ：基本となるアーキテクチャをプロジェクトの初期に決定するので、コンポーネントを再利用しやすくなる。

エ：ひとまとまりの要件を1単位として設計からテストまで実施するので、要件ごとに開発状況が把握できる。（正解）

解説

ユースケース駆動開発の利点はどれか【午前2 解説】

要点まとめ

結論：ユースケース駆動開発は要件単位で設計からテストまで行い、開発状況を明確に把握できる点が最大の利点です。
根拠：ユースケースはシステムの利用シナリオを具体的に表現し、ひとまとまりの機能単位で開発を進めるため管理が容易です。
差がつくポイント：反復開発やリスク管理は他の開発手法の特徴であり、ユースケース駆動の本質は要件単位の進捗管理にあります。

正解の理由

選択肢エは「ひとまとまりの要件を1単位として設計からテストまで実施するので、要件ごとに開発状況が把握できる」と述べています。ユースケース駆動開発はユースケース（利用者視点の機能単位）を中心に開発を進めるため、各ユースケースごとに設計、実装、テストが完結しやすく、進捗管理や品質管理がしやすいのが特徴です。これにより、開発の透明性が高まり、問題の早期発見や対応が可能になります。

よくある誤解

ユースケース駆動開発は反復的な開発手法と混同されやすいですが、反復開発は必ずしもユースケース単位とは限りません。リスク管理やアーキテクチャ決定は別の開発手法の特徴です。

解法ステップ

問題文の「ユースケース駆動開発」の特徴を思い出す。
ユースケースは「利用者の視点での機能単位」であることを確認。
選択肢の内容がユースケースの特徴に合致しているかを検証。
反復開発やリスク管理はユースケース駆動の直接的な利点ではないと判断。
「要件ごとに設計からテストまで実施し状況把握ができる」選択肢エを正解とする。

選択肢別の誤答解説

ア: 反復開発の利点であり、ユースケース駆動開発の特徴とは限りません。
イ: リスク管理に関する説明で、ユースケース駆動開発の直接的な利点ではありません。
ウ: アーキテクチャの初期決定はウォーターフォール型やアーキテクチャ駆動開発の特徴です。
エ: ユースケース単位で設計からテストまで行い、進捗管理がしやすい点が正しい利点です。

補足コラム

ユースケース駆動開発はRUP（Rational Unified Process）などのプロセスで採用され、利用者の視点に立った要件定義と設計を重視します。これにより、ユーザーニーズに即した機能開発が可能となり、品質向上に寄与します。

FAQ

Q: ユースケース駆動開発は反復的に行われますか？
A: はい、反復的に進めることが多いですが、反復開発自体はユースケース駆動の必須条件ではありません。

Q: ユースケースとシナリオの違いは何ですか？
A: ユースケースは機能単位のまとまりで、シナリオはそのユースケースの具体的な利用手順を指します。

関連キーワード: ユースケース駆動開発, 要件管理, 進捗管理, RUP, ソフトウェア開発手法

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