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データベーススペシャリスト試験 2021年 午前2 問05
第1正規形から第5正規形までの正規化に関する記述のうち適切なものはどれか。
ア:正規形にする分解は全て関数従属性が保存される。
イ:正規形にする分解は全て情報無損失の分解である。
ウ:第3正規形への分解では情報無損失かつ関数従属性が保存される。(正解)
エ:第4正規形から第5正規形への分解は自明な多値従属性が保存される分解である。
解説
第1正規形から第5正規形までの正規化に関する記述【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:第3正規形への分解は情報無損失かつ関数従属性が保存されるため正しい。
- 根拠:第3正規形は関数従属性の保存と情報の損失がない分解を保証する正規化段階である。
- 差がつくポイント:第4正規形以降は多値従属性や結合従属性の扱いが中心で、関数従属性の保存は必ずしも保証されない点に注意。
正解の理由
選択肢ウは「第3正規形への分解では情報無損失かつ関数従属性が保存される」と述べています。
第3正規形(3NF)は、関数従属性の保存と情報無損失分解を両立させることができる正規化の段階です。
これにより、データの整合性を保ちながら冗長性を減らすことが可能です。
したがって、ウが正解となります。
第3正規形(3NF)は、関数従属性の保存と情報無損失分解を両立させることができる正規化の段階です。
これにより、データの整合性を保ちながら冗長性を減らすことが可能です。
したがって、ウが正解となります。
よくある誤解
第1正規形から第5正規形まで全ての分解で関数従属性が保存されるわけではありません。
また、多値従属性や結合従属性の扱いは第4正規形以降で異なるため混同しやすいです。
また、多値従属性や結合従属性の扱いは第4正規形以降で異なるため混同しやすいです。
解法ステップ
- 正規形の定義と特徴を確認する。
- 第3正規形の特徴として「情報無損失分解」と「関数従属性の保存」があることを理解する。
- 第4正規形以降は多値従属性や結合従属性の扱いが中心で、関数従属性の保存は必ずしも保証されないことを把握する。
- 各選択肢の記述と正規形の特徴を照らし合わせて正誤を判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「正規形にする分解は全て関数従属性が保存される」は誤り。第4正規形や第5正規形では関数従属性が保存されない場合がある。
- イ: 「正規形にする分解は全て情報無損失の分解である」は誤り。情報無損失分解は重要だが、すべての正規形で必ず保証されるわけではない。
- ウ: 「第3正規形への分解では情報無損失かつ関数従属性が保存される」は正しい。
- エ: 「第4正規形から第5正規形への分解は自明な多値従属性が保存される分解である」は誤り。多値従属性の扱いは複雑で自明とは限らない。
補足コラム
正規化はデータベース設計の基本であり、冗長性の排除と整合性の維持を目的とします。
第1正規形は繰り返しグループの排除、第2正規形は部分関数従属性の排除、第3正規形は推移的関数従属性の排除に焦点を当てています。
第4正規形は多値従属性の排除、第5正規形は結合従属性の排除を扱います。
これらの段階で保存される属性や分解の性質が異なるため、正確な理解が重要です。
第1正規形は繰り返しグループの排除、第2正規形は部分関数従属性の排除、第3正規形は推移的関数従属性の排除に焦点を当てています。
第4正規形は多値従属性の排除、第5正規形は結合従属性の排除を扱います。
これらの段階で保存される属性や分解の性質が異なるため、正確な理解が重要です。
FAQ
Q: 第3正規形とボイスコッド正規形(BCNF)の違いは何ですか?
A: BCNFは第3正規形よりも厳格で、すべての関数従属性の決定側が候補キーであることを要求します。BCNFでは関数従属性の保存が保証されない場合もあります。
A: BCNFは第3正規形よりも厳格で、すべての関数従属性の決定側が候補キーであることを要求します。BCNFでは関数従属性の保存が保証されない場合もあります。
Q: 情報無損失分解とは何ですか?
A: 分解したテーブルを結合して元のテーブルを完全に再現できることを指します。情報の欠落や誤りが生じないことが重要です。
A: 分解したテーブルを結合して元のテーブルを完全に再現できることを指します。情報の欠落や誤りが生じないことが重要です。
Q: 多値従属性とは何ですか?
A: ある属性が他の属性に対して複数の値を持つ関係を示す従属性で、第4正規形で排除の対象となります。
A: ある属性が他の属性に対して複数の値を持つ関係を示す従属性で、第4正規形で排除の対象となります。
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