データベーススペシャリスト試験 2021年 午前211


関係R, Sに次の演算を行うときRとSが和両立である必要のないものはどれか。
共通集合
差集合
直積(正解)
和集合

解説

関係R, Sに次の演算を行うときRとSが和両立である必要のないものはどれか。【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:関係RとSが和両立である必要がない演算は「直積」である。
  • 根拠:和両立は和集合や差集合など、共通部分の重複を避ける演算で重要だが、直積は組み合わせを作るため重複の概念が異なる。
  • 差がつくポイント:和両立の定義と各演算の性質を理解し、直積が和両立の要件から外れることを正確に把握すること。

正解の理由

和両立とは、関係RとSの共通部分が空集合であることを指し、和集合や差集合の演算で重複を避けるために必要です。
  • 和集合や差集合は、RとSの要素が重複しないことが前提でなければ正しく定義できません。
  • 直積はRの各要素とSの各要素の組み合わせを作る演算であり、RとSの要素の重複は問題にならず、和両立の必要はありません。
    したがって、直積は和両立である必要がないため正解は「ウ」です。

よくある誤解

和両立はすべての関係演算で必要だと誤解しがちですが、直積は要素の組み合わせを作るため和両立の条件は不要です。

解法ステップ

  1. 和両立の定義を確認する(RとSの共通部分が空集合であること)。
  2. 各演算(和集合、差集合、共通集合、直積)の意味と性質を理解する。
  3. 和集合・差集合・共通集合は重複を避けるため和両立が必要であることを確認。
  4. 直積は組み合わせを作る演算であり、和両立の条件が不要であることを判断する。
  5. 以上より、和両立が不要な演算は「直積」であると結論づける。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 共通集合
    共通部分を求める演算なので、和両立の条件は関係しませんが、和両立が必要ないとは言い切れません。
  • イ: 差集合
    差集合はRからSの要素を除くため、重複を避ける和両立が必要です。
  • ウ: 直積
    直積はRとSの要素の組み合わせを作る演算で、和両立の条件は不要です。
  • エ: 和集合
    和集合はRとSの要素を合わせるため、重複を避ける和両立が必須です。

補足コラム

和両立は関係データベースの基本概念で、関係演算の正確な理解に不可欠です。
直積はリレーショナル代数の基本演算の一つで、テーブルの全組み合わせを生成し、結合演算の基礎となります。

FAQ

Q: 和両立が必要な理由は何ですか?
A: 和両立は和集合や差集合で重複を避け、演算結果の一意性を保つために必要です。
Q: 直積演算で和両立が不要な理由は?
A: 直積は要素の組み合わせを作るため、重複の概念が適用されず和両立は不要です。

関連キーワード: 関係演算, 和両立, 直積, 和集合, 差集合, 関係データベース, リレーショナル代数
← 前の問題へ次の問題へ →

©︎2025 情報処理技術者試験対策アプリ