データベーススペシャリスト試験 2021年 午前220


迷惑メールの検知手法であるベイジアンフィルタの説明はどれか。
信頼できるメール送信元を許可リストに登録しておき許可リストにないメール送信元からの電子メールは迷惑メールと判定する。
電子メールが正規のメールサーバから送信されていることを検証し迷惑メールであるかどうかを判定する。
電子メールの第三者中継を許可しているメールサーバを登録したデータベースの掲載情報を基に迷惑メールであるかどうかを判定する。
利用者が振り分けた迷惑メールと正規のメールから特徴を学習し迷惑メールであるかどうかを統計的に判定する。(正解)

解説

迷惑メールの検知手法であるベイジアンフィルタの説明はどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:ベイジアンフィルタは利用者が振り分けたメールを学習し統計的に迷惑メールを判定します。
  • 根拠:ベイズの定理を用いてメールの特徴から迷惑メール確率を計算し判定するため、動的に精度が向上します。
  • 差がつくポイント:単純な送信元の許可リストやサーバ認証ではなく、メール内容の特徴を学習する点が重要です。

正解の理由

ベイジアンフィルタは、利用者が迷惑メールと正規メールを振り分けた結果を基に、各単語や特徴の出現頻度を統計的に学習します。これにより、新たなメールが迷惑メールである確率をベイズの定理で計算し、判定します。したがって、「利用者が振り分けた迷惑メールと正規のメールから特徴を学習し迷惑メールであるかどうかを統計的に判定する」という説明が正しいです。

よくある誤解

ベイジアンフィルタは単に送信元の信頼性やメールサーバの認証情報を使うわけではありません。内容の特徴を学習し判定する点が本質です。

解法ステップ

  1. 問題文の「ベイジアンフィルタ」に注目する。
  2. ベイズの定理を用いた統計的学習を思い出す。
  3. 選択肢の説明が「学習」と「統計的判定」を含むか確認する。
  4. 送信元の許可リストやサーバ認証はベイジアンフィルタの説明ではないと判断する。
  5. 「利用者が振り分けたメールから特徴を学習し判定する」選択肢を正解とする。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 許可リスト方式はホワイトリスト方式であり、ベイジアンフィルタとは異なります。
  • イ: メールサーバの正当性検証はSPFやDKIMなどの技術であり、ベイジアンフィルタではありません。
  • ウ: 第三者中継サーバのデータベース参照はDNSBLなどのブラックリスト方式で、ベイジアンフィルタとは異なります。
  • エ: 利用者の振り分け結果を基に統計的に判定するベイジアンフィルタの説明として正しいです。

補足コラム

ベイジアンフィルタはメール本文や件名に含まれる単語の出現頻度を学習し、迷惑メールの特徴を確率的にモデル化します。これにより、新しい迷惑メールにも柔軟に対応可能で、誤判定を減らす効果があります。近年は機械学習技術の発展により、より高度な分類器も使われていますが、ベイジアンフィルタは基本的かつ有効な手法の一つです。

FAQ

Q: ベイジアンフィルタはどのように学習するのですか?
A: 利用者が迷惑メールと正規メールを振り分けた結果を基に、単語の出現頻度を集計し確率モデルを作成します。
Q: ベイジアンフィルタは送信元の情報を使いますか?
A: 基本的にはメールの内容(単語の特徴)を使い判定し、送信元情報は別の技術で扱います。

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