データベーススペシャリスト試験 2021年午前2 問22

ECCメモリで2ビットの誤りを検出し1ビットの誤りを訂正するために用いるものはどれか。

ア：偶数パリティ

イ：垂直パリティ

ウ：チェックサム

エ：ハミング符号（正解）

解説

ECCメモリで2ビットの誤りを検出し1ビットの誤りを訂正するために用いるものはどれか【午前2 解説】

要点まとめ

結論：ECCメモリで2ビット誤り検出と1ビット誤り訂正に使われるのは「ハミング符号」です。
根拠：ハミング符号は誤り訂正符号の一種で、1ビット誤り訂正と2ビット誤り検出が可能な特徴を持ちます。
差がつくポイント：単純なパリティやチェックサムは誤り検出のみで訂正はできず、誤り訂正能力の有無が重要です。

正解の理由

ハミング符号は、メモリのビット誤りを検出し、1ビットの誤りを自動的に訂正できる符号方式です。ECC（Error Correcting Code）メモリはこのハミング符号を利用しており、2ビットの誤りを検出しつつ1ビットの誤りを訂正する能力を持っています。これにより、信頼性の高いデータ保存が可能となります。

よくある誤解

パリティビットは誤り検出に使われますが、誤り訂正はできません。チェックサムも誤り検出が主で、訂正機能はありません。

解法ステップ

問題文の「2ビット誤り検出」「1ビット誤り訂正」の要件を確認する。
各選択肢の誤り検出・訂正能力を理解する。
偶数パリティや垂直パリティは誤り検出のみで訂正不可と判断。
チェックサムは誤り検出用で訂正不可と判断。
ハミング符号が1ビット訂正・2ビット検出に対応しているため正解とする。

選択肢別の誤答解説

ア: 偶数パリティ
誤り検出は可能ですが、誤り訂正はできません。1ビット誤りの検出も限定的です。
イ: 垂直パリティ
縦方向のパリティチェックで誤り検出はできますが、訂正機能はありません。
ウ: チェックサム
複数ビットの誤り検出に使われますが、誤り訂正はできません。
エ: ハミング符号
1ビット誤り訂正と2ビット誤り検出が可能で、ECCメモリに最適な符号方式です。

補足コラム

ハミング符号は1950年代にリチャード・ハミングによって考案され、現在のメモリや通信システムで広く使われています。ECCメモリはこの符号を応用し、システムの信頼性向上に寄与しています。より高度な誤り訂正にはリード・ソロモン符号などもありますが、基本的なECCメモリではハミング符号が主流です。

FAQ

Q: 偶数パリティと奇数パリティの違いは何ですか？
A: 偶数パリティはビットの合計が偶数になるようにパリティビットを設定し、奇数パリティは合計が奇数になるように設定します。どちらも誤り検出のみ可能です。

Q: ECCメモリはどのような場面で使われますか？
A: サーバーや重要なデータ処理を行うコンピュータで使われ、メモリの誤りによるシステム障害を防止します。

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