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データベーススペシャリスト試験 2022年 午前2 問05
第2正規形である関係Rが, 第3正規形でもあるための条件として, 適切なものはどれか。
ア:いかなる部分従属性も成立しない。
イ:推移的関数従属性が存在しない。(正解)
ウ:属性の定義域が原子定義域である。
エ:任意の関数従属ABに関して, Bは非キー属性である。
解説
第2正規形である関係Rが第3正規形でもあるための条件【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:第2正規形の関係が第3正規形であるためには推移的関数従属性が存在しないことが必要です。
- 根拠:第3正規形は「非キー属性が他の非キー属性に関数従属しない」ことを要求し、これが推移的関数従属性の否定にあたります。
- 差がつくポイント:部分従属性と推移的従属性の違いを正確に理解し、どの段階でどの正規形の条件が適用されるかを把握することが重要です。
正解の理由
第2正規形(2NF)は「部分従属性が存在しない」ことを条件としますが、第3正規形(3NF)はさらに「推移的関数従属性が存在しない」ことを条件とします。
したがって、第2正規形の関係が第3正規形でもあるためには、推移的関数従属性が存在しないことが必要です。
選択肢イの「推移的関数従属性が存在しない。」がこれに該当し、正解となります。
したがって、第2正規形の関係が第3正規形でもあるためには、推移的関数従属性が存在しないことが必要です。
選択肢イの「推移的関数従属性が存在しない。」がこれに該当し、正解となります。
よくある誤解
部分従属性がないことが3NFの条件と誤解されがちですが、これは2NFの条件です。
また、属性の定義域の原子性は正規化の第一歩である1NFの条件です。
また、属性の定義域の原子性は正規化の第一歩である1NFの条件です。
解法ステップ
- 第2正規形の定義を確認する(部分従属性がないこと)。
- 第3正規形の定義を確認する(推移的関数従属性がないこと)。
- 問題文の条件「第2正規形である関係Rが第3正規形でもあるための条件」を整理する。
- 選択肢をそれぞれ第2NF・第3NFの条件と照らし合わせる。
- 推移的関数従属性の否定が3NFの条件であることから選択肢イを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「いかなる部分従属性も成立しない。」は2NFの条件であり、3NFの条件ではありません。
- イ: 「推移的関数従属性が存在しない。」は3NFの条件であり、正解です。
- ウ: 「属性の定義域が原子定義域である。」は1NFの条件であり、2NFや3NFの条件ではありません。
- エ: 「任意の関数従属ABに関して, Bは非キー属性である。」は誤りで、キー属性や非キー属性の関係を正しく表していません。
補足コラム
正規化はデータベース設計の基本であり、1NFから5NFまで段階的に進みます。
- 1NF:属性の値が原子値であること。
- 2NF:部分従属性の排除(複合キーの一部に依存しない)。
- 3NF:推移的従属性の排除(非キー属性が他の非キー属性に依存しない)。
これらの理解はリレーショナルデータベース設計の品質向上に不可欠です。
FAQ
Q: 推移的関数従属性とは何ですか?
A: キー属性から非キー属性Aに依存し、さらにAから別の非キー属性Bに依存する関係を指します。これがあると3NFではありません。
A: キー属性から非キー属性Aに依存し、さらにAから別の非キー属性Bに依存する関係を指します。これがあると3NFではありません。
Q: 2NFと3NFの違いは何ですか?
A: 2NFは部分従属性の排除、3NFは推移的従属性の排除を目的としています。3NFは2NFの条件を満たした上でさらに厳しい条件です。
A: 2NFは部分従属性の排除、3NFは推移的従属性の排除を目的としています。3NFは2NFの条件を満たした上でさらに厳しい条件です。
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