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データベーススペシャリスト試験 2022年 午前2 問11
関係R, Sの等結合演算は, どの演算によって表すことができるか。
ア:共通
イ:差
ウ:直積と射影と差
エ:直積と選択(正解)
解説
関係R, Sの等結合演算は, どの演算によって表すことができるか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:等結合演算は「直積と選択」の組み合わせで表現できる。
- 根拠:等結合は2つの関係の直積から条件に合うタプルを選択する操作で定義されるため。
- 差がつくポイント:直積だけでなく、条件に基づく選択が必須である点を理解することが重要。
正解の理由
等結合演算は、関係RとSの直積をまず求め、その後、結合条件(例えばRのある属性とSの同じ属性が等しい)を満たすタプルだけを選択する操作です。したがって、直積と選択の2つの演算を組み合わせることで等結合を表現できます。これにより、結合条件に合致する行だけを抽出できるため、正解は「エ: 直積と選択」となります。
よくある誤解
等結合は単に共通の属性を使う操作と誤解されがちですが、実際には直積の後に条件に基づく選択が必要です。共通属性だけで表現できるわけではありません。
解法ステップ
- 関係RとSの直積を計算し、すべての組み合わせのタプルを作成する。
- 直積結果から、結合条件(例:R.A = S.A)を満たすタプルを選択する。
- 選択されたタプルが等結合の結果となる。
選択肢別の誤答解説
- ア: 共通
共通属性だけでは結合条件を満たすタプルの選択ができず、等結合を表現できません。 - イ: 差
差演算は集合の差を求めるものであり、結合操作とは無関係です。 - ウ: 直積と射影と差
射影や差は等結合の基本操作ではなく、直積と選択の組み合わせが正しいです。 - エ: 直積と選択
直積で全組み合わせを作り、選択で条件を満たすタプルを抽出するため、等結合を正確に表現できます。
補足コラム
等結合はリレーショナル代数の基本的な結合操作の一つで、SQLのINNER JOINに相当します。直積は全組み合わせを作るため計算量が大きくなりやすいですが、選択条件で絞り込むことで実用的な結合結果を得ます。
FAQ
Q: 等結合と自然結合はどう違いますか?
A: 等結合は指定した属性の値が等しいタプルを結合し、自然結合は共通属性を自動的に使って結合します。自然結合は等結合の特別なケースです。
A: 等結合は指定した属性の値が等しいタプルを結合し、自然結合は共通属性を自動的に使って結合します。自然結合は等結合の特別なケースです。
Q: 直積と選択だけで他の結合も表現できますか?
A: はい。直積と選択の組み合わせは、等結合だけでなく様々な結合操作の基礎となります。
A: はい。直積と選択の組み合わせは、等結合だけでなく様々な結合操作の基礎となります。
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