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データベーススペシャリスト試験 2023年 午前2 問15
それぞれの障害に対して、DBMSはロールフォワード又はロールバックを行い回復を図る。適切な回復手法の組合せはどれか。
a デッドロックによるトランザクション障害
b ハードウェアの誤動作によるシステム障害
c データベースの記録媒体が使用不可能となる媒体障害

ア:
イ:(正解)
ウ:
エ:
解説
それぞれの障害に対して、DBMSはロールフォワード又はロールバックを行い回復を図る。適切な回復手法の組合せはどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:デッドロックはロールバック、システム障害はロールフォワード又はロールバック、媒体障害はロールフォワードで回復するのが適切です。
- 根拠:ロールバックは未完了トランザクションの取り消しに、ロールフォワードは障害発生後の更新を再適用するために使われます。
- 差がつくポイント:障害の種類ごとに回復手法の役割を正確に理解し、媒体障害にはロールフォワードが必須である点を押さえることです。
正解の理由
- aのデッドロックはトランザクションの競合による障害であり、未完了の処理を取り消すロールバックが適切です。
- bのハードウェア誤動作によるシステム障害は、障害発生時点の状態に戻すためロールバック、またはログから更新を再適用するロールフォワードの両方が使われます。
- cの媒体障害は記録媒体の破損でデータが失われるため、バックアップから復元後にログを用いて更新を再適用するロールフォワードが必要です。
よくある誤解
ロールバックはすべての障害で使えると誤解されがちですが、媒体障害のようにデータ消失がある場合はロールフォワードが不可欠です。
解法ステップ
- 障害の種類を確認し、トランザクションの状態に注目する。
- デッドロックは未完了トランザクションの取り消しが必要と判断。
- システム障害は一時的な停止や誤動作なのでロールバック・ロールフォワード両方可能と理解。
- 媒体障害はデータ消失を伴うため、バックアップ復元+ロールフォワードが必須と認識。
- 各障害に適した回復手法を選択肢と照合し、正解を導く。
選択肢別の誤答解説
- ア:媒体障害にロールバックを選んでいるが、データ消失時はロールフォワードが必要で誤り。
- イ:正解。各障害に対して適切な回復手法を正しく割り当てている。
- ウ:デッドロックにロールフォワードを選んでいるが、未完了トランザクションの取り消しには不適切。
- エ:システム障害にロールフォワードのみを選択し、ロールバックも可能な点を見落としている。
補足コラム
ロールバックはトランザクションの途中で問題が発生した場合に処理を取り消す手法であり、ロールフォワードは障害発生後のログを使って更新を再適用し、最新の状態に復元する手法です。媒体障害ではバックアップからの復元が前提となり、ロールフォワードが不可欠です。
FAQ
Q: ロールバックとロールフォワードはどちらが優先されますか?
A: 障害の種類によりますが、未完了トランザクションの取り消しはロールバック、データ復旧はロールフォワードが基本です。
A: 障害の種類によりますが、未完了トランザクションの取り消しはロールバック、データ復旧はロールフォワードが基本です。
Q: 媒体障害時にロールバックは使えますか?
A: 媒体障害ではデータが失われるため、ロールバックだけでは回復できず、バックアップ復元後のロールフォワードが必要です。
A: 媒体障害ではデータが失われるため、ロールバックだけでは回復できず、バックアップ復元後のロールフォワードが必要です。
Q: システム障害ではなぜ両方の手法が使えるのですか?
A: システム障害は一時的な停止や誤動作であり、未完了処理の取り消し(ロールバック)やログからの再適用(ロールフォワード)どちらも有効だからです。
A: システム障害は一時的な停止や誤動作であり、未完了処理の取り消し(ロールバック)やログからの再適用(ロールフォワード)どちらも有効だからです。
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