データベーススペシャリスト試験 2023年 午前218


ブロックチェーンのデータ構造の特徴として、適切なものはどれか。
検索のための中間ノードと、実データへのポインタを格納する葉ノードをインデックスとしてもつ。
時刻印を付与された複数のバージョンから成るデータをスナップショットとしてもつ。
実データから作成したビットマップをインデックスとしてもつ。
直前のトランザクションデータの正当性を検証するためのハッシュ値をもつ。(正解)

解説

ブロックチェーンのデータ構造の特徴【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:ブロックチェーンは直前のトランザクションデータの正当性を検証するためにハッシュ値を持つ構造が特徴です。
  • 根拠:各ブロックは前のブロックのハッシュ値を含み、連鎖的に結びつくことで改ざん検知を可能にします。
  • 差がつくポイント:ハッシュ値の連鎖構造によりデータの整合性を保証し、単なるインデックスやスナップショットとは異なる点を理解しましょう。

正解の理由

選択肢エは「直前のトランザクションデータの正当性を検証するためのハッシュ値をもつ」とあり、これはブロックチェーンの基本的な特徴です。ブロックチェーンは各ブロックが前のブロックのハッシュ値を含むことで、チェーン全体の改ざんを防止し、信頼性を確保しています。これにより、トランザクションの正当性が連鎖的に保証されるため、選択肢エが正解です。

よくある誤解

ブロックチェーンは単なるデータのインデックス構造やスナップショットではなく、ハッシュ値による連鎖構造でデータの整合性を保つ点が重要です。

解法ステップ

  1. ブロックチェーンの基本構造を理解する(ブロックとハッシュの関係)。
  2. 各選択肢の特徴をブロックチェーンの特徴と照らし合わせる。
  3. ハッシュ値を用いた連鎖構造がブロックチェーンの本質であることを確認。
  4. 選択肢エがブロックチェーンの特徴を正確に表していると判断。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 中間ノードや葉ノードのインデックス構造はBツリーなどのデータベース技術であり、ブロックチェーンの特徴ではありません。
  • イ: 時刻印付きの複数バージョンをスナップショットとして持つのはバージョン管理システムの特徴で、ブロックチェーンとは異なります。
  • ウ: ビットマップをインデックスとして使うのは検索最適化技術であり、ブロックチェーンのデータ構造の特徴ではありません。
  • エ: 直前のトランザクションデータの正当性を検証するためのハッシュ値を持つことが、ブロックチェーンの本質的な特徴です。

補足コラム

ブロックチェーンは「分散型台帳技術」とも呼ばれ、改ざん耐性を持つためにハッシュ関数を利用しています。各ブロックは前のブロックのハッシュ値を含み、これによりチェーン全体の整合性が保証されます。さらに、マイニングやコンセンサスアルゴリズムと組み合わせることで、信頼性の高い分散システムを実現しています。

FAQ

Q: ブロックチェーンのハッシュ値はどのように使われますか?
A: 各ブロックが前のブロックのハッシュ値を含むことで、チェーン全体の改ざんを検知し、データの整合性を保ちます。
Q: ブロックチェーンとバージョン管理システムの違いは何ですか?
A: ブロックチェーンはハッシュ値による連鎖構造で改ざん防止を実現し、バージョン管理は複数のデータバージョンを管理する仕組みです。

関連キーワード: ブロックチェーン, ハッシュ値, データ構造, トランザクション, 改ざん検知, 分散台帳, コンセンサスアルゴリズム
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