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データベーススペシャリスト試験 2024年 午前2 問16
ビッグデータの処理に使用されるCEP(複合イベント処理)に関する記述として, 適切なものはどれか。
ア:多次元データベースを構築することによって, 集計及び分析を行う方式である。
イ:データ更新時に更新前のデータを保持することによって, 同時実行制御を行う方式である。
ウ:分散データベースシステムにおけるトランザクションを実現する方式である。
エ:連続して発生するデータに対し, あらかじめ規定した条件に合致する場合に実行される処理を実装する方式である。(正解)
解説
ビッグデータの処理に使用されるCEP(複合イベント処理)に関する記述【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:CEPは連続的に発生するイベントの中から特定条件に合致するものをリアルタイムで検出し処理する技術です。
- 根拠:CEPは大量のイベントストリームを監視し、複数のイベントを組み合わせて意味のある複合イベントを抽出します。
- 差がつくポイント:単なるデータベースの集計やトランザクション制御ではなく、リアルタイム性と複合的な条件判定が特徴である点を押さえましょう。
正解の理由
選択肢エは「連続して発生するデータに対し、あらかじめ規定した条件に合致する場合に実行される処理を実装する方式」とあり、CEPの本質を正確に表現しています。CEPは大量のイベントデータをリアルタイムに監視し、複数のイベントの組み合わせやパターンを検出して即座に処理を行う技術であり、ビッグデータのストリーム処理に適しています。
よくある誤解
CEPは単なるデータベースの集計やトランザクション管理の技術ではありません。リアルタイムのイベントストリーム処理に特化している点を混同しやすいです。
解法ステップ
- 問題文の「CEP(複合イベント処理)」の意味を確認する。
- 各選択肢の説明がCEPの特徴(リアルタイム性、複合イベントの検出)に合致しているかを検討する。
- 集計やトランザクション制御などCEP以外の技術と混同していないかを確認する。
- CEPの定義に最も合致する選択肢を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 多次元データベースはOLAP分析に用いられ、CEPのリアルタイムイベント処理とは異なります。
- イ: 更新前データ保持による同時実行制御はデータベースのトランザクション管理技術であり、CEPとは無関係です。
- ウ: 分散データベースのトランザクション実現方式は分散システムの整合性確保技術で、CEPの処理内容とは異なります。
- エ: CEPの特徴である連続イベントの条件判定と処理実装を正しく表しています。
補足コラム
CEPは金融取引の不正検知やIoTセンサーの異常検知、ネットワーク監視などリアルタイム性が求められる分野で活用されています。Apache FlinkやEsperなどのCEPエンジンが代表例です。大量のイベントを高速に処理し、即時に意思決定を支援する点が重要です。
FAQ
Q: CEPとバッチ処理の違いは何ですか?
A: CEPはリアルタイムにイベントを処理し即時反応するのに対し、バッチ処理は一定期間のデータをまとめて後処理します。
A: CEPはリアルタイムにイベントを処理し即時反応するのに対し、バッチ処理は一定期間のデータをまとめて後処理します。
Q: CEPで扱う「複合イベント」とは何ですか?
A: 複数の単一イベントが特定のパターンや条件で組み合わさった意味のあるイベントのことです。
A: 複数の単一イベントが特定のパターンや条件で組み合わさった意味のあるイベントのことです。
関連キーワード: 複合イベント処理, CEP, リアルタイム処理, イベントストリーム, ビッグデータ分析, Apache Flink, Esper