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データベーススペシャリスト試験 2024年 午前2 問20
迷惑メールの検知手法であるベイジアンフィルターの説明はどれか。
ア:信頼できるメール送信元を許可リストに登録しておき, 許可リストにないメール送信元からの電子メールは迷惑メールと判定する。
イ:電子メールが正規のメールサーバから送信されていることを検証し, 迷惑メールであるかどうかを判定する。
ウ:電子メールの第三者中継を許可しているメールサーバを登録したデータベースの掲載情報を基に, 迷惑メールであるかどうかを判定する。
エ:利用者が振り分けた迷惑メールと正規のメールから特徴を学習し, 迷惑メールであるかどうかを統計的に判定する。(正解)
解説
迷惑メールの検知手法であるベイジアンフィルターの説明はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:ベイジアンフィルターは利用者が振り分けたメールの特徴を学習し、統計的に迷惑メールを判定します。
- 根拠:ベイズの定理を用いて、メール内の単語や特徴の出現確率から迷惑メールかどうかを推定するためです。
- 差がつくポイント:許可リストや送信元検証とは異なり、内容の特徴を学習し続ける点がベイジアンフィルターの最大の特徴です。
正解の理由
選択肢エは「利用者が振り分けた迷惑メールと正規のメールから特徴を学習し、迷惑メールかどうかを統計的に判定する」とあり、これはベイジアンフィルターの基本的な動作原理を正確に表しています。ベイズの定理に基づき、メールの単語やフレーズの出現頻度を分析し、迷惑メールである確率を計算して判定します。
よくある誤解
ベイジアンフィルターは単に送信元の信頼性をチェックするものではなく、メールの内容を統計的に解析して判定する点が誤解されやすいです。
解法ステップ
- 問題文の「ベイジアンフィルター」のキーワードに注目する。
- ベイジアンフィルターの基本原理「ベイズの定理を用いた統計的判定」を思い出す。
- 各選択肢の説明が内容の特徴を学習しているかを確認する。
- 内容の特徴を学習しない選択肢は除外する。
- 統計的に判定すると明記している選択肢エを正解とする。
選択肢別の誤答解説
- ア: 許可リスト方式はホワイトリスト方式であり、ベイジアンフィルターとは異なります。
- イ: 正規のメールサーバからの送信検証はSPFやDKIMなどの技術で、ベイジアンフィルターの説明ではありません。
- ウ: 第三者中継サーバのデータベースを使う方法はDNSBLなどのブラックリスト方式であり、ベイジアンフィルターとは異なります。
- エ: 利用者の振り分けたメールから特徴を学習し、統計的に判定するため正解です。
補足コラム
ベイジアンフィルターは迷惑メール対策の初期から使われている技術で、メール本文の単語の出現頻度をベイズの定理で解析します。利用者のフィードバックにより学習精度が向上し、誤判定を減らすことが可能です。近年は機械学習やAI技術と組み合わせてさらに高精度な迷惑メール検知が行われています。
FAQ
Q: ベイジアンフィルターはどのように学習するのですか?
A: 利用者が迷惑メールや正規メールを振り分けることで、その特徴(単語の出現頻度など)を統計的に蓄積し、判定モデルを更新します。
A: 利用者が迷惑メールや正規メールを振り分けることで、その特徴(単語の出現頻度など)を統計的に蓄積し、判定モデルを更新します。
Q: ベイジアンフィルターは送信元の情報を使いますか?
A: 基本的にはメールの内容に含まれる特徴を使い判定するため、送信元情報は直接利用しません。
A: 基本的にはメールの内容に含まれる特徴を使い判定するため、送信元情報は直接利用しません。
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