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データベーススペシャリスト試験 2024年 午前2 問21
ブロックチェーンに関する記述のうち, 適切なものはどれか。
ア:RADIUSを必須の技術として, 参加者の利用者認証を一元管理するために利用する。
イ:SPFを必須の技術として, 参加者間で電子メールを送受信するときに送信元の真正性を確認するために利用する。
ウ:楕円曲線暗号を必須の技術として, 参加者間のP2P(Peer to Peer)通信を暗号化するために利用する。
エ:ハッシュ関数を必須の技術として, 参加者がデータの改ざんを検出するために利用する。(正解)
解説
ブロックチェーンに関する記述のうち, 適切なものはどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:ブロックチェーンではハッシュ関数が不可欠で、データの改ざん検出に利用されます。
- 根拠:ハッシュ関数は入力データから固定長のハッシュ値を生成し、データの一部でも変わるとハッシュ値が大きく変化するため改ざんを検知可能です。
- 差がつくポイント:RADIUSやSPFは認証やメール送信の技術であり、楕円曲線暗号は暗号化に使われますが、ブロックチェーンの改ざん検出の根幹はハッシュ関数です。
正解の理由
選択肢エの「ハッシュ関数を必須の技術として、参加者がデータの改ざんを検出するために利用する」は正しいです。
ブロックチェーンは各ブロックに前のブロックのハッシュ値を含めることで、チェーン全体の整合性を保ちます。もしデータが改ざんされるとハッシュ値が変わり、改ざんが即座に検出されます。これがブロックチェーンの信頼性の根幹です。
ブロックチェーンは各ブロックに前のブロックのハッシュ値を含めることで、チェーン全体の整合性を保ちます。もしデータが改ざんされるとハッシュ値が変わり、改ざんが即座に検出されます。これがブロックチェーンの信頼性の根幹です。
よくある誤解
RADIUSやSPFはネットワーク認証やメール送信の技術であり、ブロックチェーンの基盤技術ではありません。楕円曲線暗号は暗号化に使われますが、改ざん検出の役割はハッシュ関数が担います。
解法ステップ
- ブロックチェーンの基本構造を理解する(ブロックとハッシュの関係)。
- 各選択肢の技術の用途を確認する(RADIUSは認証、SPFはメール送信元認証など)。
- ブロックチェーンで改ざん検出に使われる技術を特定する。
- ハッシュ関数が改ざん検出に不可欠であることを確認し、正解を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: RADIUSはネットワークアクセス認証のプロトコルであり、ブロックチェーンの参加者認証に必須ではありません。
- イ: SPFはメール送信元のなりすまし防止技術であり、ブロックチェーンとは無関係です。
- ウ: 楕円曲線暗号は暗号化や署名に使われますが、P2P通信の暗号化に必須とは限らず、改ざん検出の役割はありません。
- エ: ハッシュ関数はブロックチェーンの改ざん検出に必須であり、正解です。
補足コラム
ブロックチェーンでは、ハッシュ関数の他に公開鍵暗号やデジタル署名も重要です。公開鍵暗号は取引の署名検証に使われ、デジタル署名は取引の正当性を保証します。これらとハッシュ関数が連携してブロックチェーンの安全性を支えています。
FAQ
Q: ブロックチェーンでハッシュ関数はなぜ重要ですか?
A: ハッシュ関数はデータの一意の要約を作り、改ざんがあればハッシュ値が変わるため、改ざん検出に不可欠です。
A: ハッシュ関数はデータの一意の要約を作り、改ざんがあればハッシュ値が変わるため、改ざん検出に不可欠です。
Q: 楕円曲線暗号はブロックチェーンで使われますか?
A: はい、主に取引の署名や検証に使われますが、改ざん検出の役割はハッシュ関数が担います。
A: はい、主に取引の署名や検証に使われますが、改ざん検出の役割はハッシュ関数が担います。
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