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ITストラテジスト試験 2009年 午前2 問10
企業戦略におけるマネジメントパイアウト (MBO) に該当する行為はどれか。
ア:価格と期間を公告し、不特定かつ多数の株主から株式を買い付けて、経営支配権を獲得する。
イ:経営陣に属さない一般従業員が、自社の株式を買い取り、経営を引き継ぐ。
ウ:子会社や事業部門の経営陣が、自社の株式を買い取り、独立する。(正解)
エ:ペンチャーキャピタルが、対象会社に投資するだけでなく、役員を送り込んで経営に関与する。
解説
企業戦略におけるマネジメントバイアウト(MBO)に該当する行為はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:マネジメントバイアウト(MBO)は、子会社や事業部門の経営陣が自社株式を買い取り独立する行為です。
- 根拠:MBOは経営陣が自らの手で経営権を取得し、経営の自由度を高めるための手法として知られています。
- 差がつくポイント:経営陣自身が株式を買い取る点と、一般従業員や外部投資家による買収と区別できるかが重要です。
正解の理由
選択肢ウは「子会社や事業部門の経営陣が自社の株式を買い取り、独立する」とあり、これはまさにMBOの定義に合致します。MBOは経営陣(マネジメント)が自社の株式を取得し、経営権を掌握して独立経営を行う手法です。経営陣が主体となるため、経営の意思決定が迅速かつ柔軟になるメリットがあります。
よくある誤解
MBOは単なる株式買収ではなく、経営陣が主体となる買収である点を混同しやすいです。一般従業員や外部投資家による買収はMBOとは異なります。
解法ステップ
- 「マネジメントバイアウト(MBO)」の定義を確認する。
- 経営陣が株式を買い取り経営権を取得する点に注目する。
- 選択肢の中で経営陣が主体となっているものを探す。
- 経営陣以外の主体(一般従業員、外部投資家など)を除外する。
- 経営陣が子会社や事業部門の株式を買い取る選択肢を正解とする。
選択肢別の誤答解説
- ア: 不特定多数の株主から株式を買い付ける行為は「TOB(株式公開買付け)」であり、MBOとは異なります。
- イ: 一般従業員が株式を買い取るのは「エンプロイー・バイアウト(EBO)」で、MBOとは区別されます。
- ウ: 子会社や事業部門の経営陣が株式を買い取り独立する行為はMBOの典型例です。
- エ: ベンチャーキャピタルが投資し経営に関与するのは「ベンチャーキャピタル投資」であり、MBOではありません。
補足コラム
MBOは企業の事業再編や経営効率化の手段として活用されます。経営陣が自らの責任で経営を行うため、経営の意思決定が迅速化しやすい反面、資金調達の負担が大きくなることもあります。また、MBOは経営陣のインセンティブ向上にもつながるため、企業価値の向上を目指すケースが多いです。
FAQ
Q: MBOとLBOの違いは何ですか?
A: MBOは経営陣が主体の買収、LBOはレバレッジ(借入金)を活用した買収全般を指します。MBOはLBOの一種とも言えます。
A: MBOは経営陣が主体の買収、LBOはレバレッジ(借入金)を活用した買収全般を指します。MBOはLBOの一種とも言えます。
Q: 一般従業員が株式を買い取る場合は何と呼ばれますか?
A: エンプロイー・バイアウト(EBO)と呼ばれ、MBOとは異なります。
A: エンプロイー・バイアウト(EBO)と呼ばれ、MBOとは異なります。
Q: ベンチャーキャピタルが経営に関与することはMBOですか?
A: いいえ、ベンチャーキャピタルの投資はMBOではなく、外部資金による経営支援です。
A: いいえ、ベンチャーキャピタルの投資はMBOではなく、外部資金による経営支援です。
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