ITストラテジスト試験 2010年 午前203


物流業務において、10%の物流コストの削減の目標を立てて、図のような業務プロセスの改善活動を実施している。図中のbに相当する活動はどれか。
問題画像
CSF(Critical Success Factor)の抽出
KGI(Key Goal Indicator)の設定
KPI(Key Performance Indicator)の設定
MBO(Management by Objectives)の導入(正解)

解説

物流業務における改善活動の目標設定と管理手法【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:bに相当する活動は「MBO(Management by Objectives)の導入」である。
  • 根拠:MBOは目標管理手法であり、具体的な改善目標(在庫削減や誤出荷削減)を設定し、組織全体で共有・実行するために用いられる。
  • 差がつくポイント:CSFやKGI、KPIは目標設定や評価指標の抽出・設定に関わるが、bの活動は目標達成に向けた管理手法そのものである点を理解することが重要。

正解の理由

bに該当する活動は「在庫の削減」「誤出荷の削減」といった具体的な目標を設定し、それを組織全体で管理・推進する手法である。MBOは「目標による管理」を意味し、組織の目標を明確にし、個々のメンバーがその達成に向けて行動する仕組みを提供する。したがって、bの活動はMBOの導入に該当し、正解はとなる。

よくある誤解

CSFやKGI、KPIは目標設定や評価指標の抽出に関わるため、これらを目標管理手法と混同しやすいが、MBOは目標達成のための管理プロセスそのものである点が異なる。

解法ステップ

  1. 問題文の図と説明からbの活動内容を確認する(在庫削減、誤出荷削減)。
  2. 各選択肢の意味を整理する。
  3. CSFは成功要因の抽出、KGIは最終目標指標、KPIは業績評価指標、MBOは目標管理手法であることを理解する。
  4. bの活動が具体的な目標管理の導入であることからMBOに該当すると判断する。
  5. 正解をと確定する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: CSFは「重要成功要因」の抽出であり、目標設定の前段階であるためbの活動とは異なる。
  • イ: KGIは「重要目標達成指標」であり、最終的な目標の定量的指標設定であり、bの具体的な管理活動とは異なる。
  • ウ: KPIは「重要業績評価指標」であり、業績を測る指標設定であって、目標管理の手法そのものではない。
  • エ: MBOは「目標による管理」であり、bのように具体的な目標を設定し組織で管理・推進する活動に該当する。

補足コラム

MBOはピーター・ドラッカーが提唱した管理手法で、組織の目標を明確化し、個人の目標と連動させることで業績向上を図る。物流業務の改善では、具体的な数値目標(例:在庫削減率、誤出荷率)を設定し、進捗を管理する際に有効である。

FAQ

Q: CSFとKGI、KPIの違いは何ですか?
A: CSFは成功に不可欠な要因、KGIは最終的な目標達成の指標、KPIは業績を評価するための具体的な指標です。
Q: MBOはどのように物流業務改善に役立ちますか?
A: 具体的な目標を設定し、組織全体で共有・管理することで、改善活動の効果を最大化できます。

関連キーワード: 物流コスト削減, 目標管理, MBO, KPI, KGI, CSF, 業務改善
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