ITストラテジスト試験 2010年 午前204


共通フレーム2007によれば、企画プロセスのシステム化計画の立案において定義するものはどれか。
業務上実現すべき要件
システムの機能要件及び非機能要件
対象業務のシステム課題(正解)
利害関係者のニーズの識別と制約事項

解説

共通フレーム2007における企画プロセスのシステム化計画の立案で定義するもの【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:企画プロセスのシステム化計画では「対象業務のシステム課題」を定義します。
  • 根拠:共通フレーム2007は企画段階で現状の業務課題を明確にし、改善すべきポイントを特定することを重視しています。
  • 差がつくポイント:要件定義や機能設計ではなく、まず課題の把握から始める点を理解しているかが重要です。

正解の理由

企画プロセスのシステム化計画の立案では、現状の業務における問題点や課題を明確にすることが最優先されます。共通フレーム2007では、この段階で「対象業務のシステム課題」を定義し、システム導入の目的や方向性を決めるための基盤とします。これにより、後続の要件定義や設計が的確に行えるようになります。したがって、選択肢ウの「対象業務のシステム課題」が正解です。

よくある誤解

企画プロセスで「機能要件」や「利害関係者のニーズ」を詳細に定義すると思い込みがちですが、これらは後の段階で具体化します。企画段階は課題の抽出が中心です。

解法ステップ

  1. 共通フレーム2007の企画プロセスの役割を確認する。
  2. 企画プロセスはシステム導入の目的や課題を明確にする段階であることを理解する。
  3. 選択肢の内容を「課題の定義」「要件の定義」「ニーズの識別」などの段階に分類する。
  4. 企画プロセスに該当する内容は「対象業務のシステム課題」であると判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 業務上実現すべき要件
    → 要件定義フェーズで扱う内容であり、企画段階ではまだ具体的な要件は定義しません。
  • イ: システムの機能要件及び非機能要件
    → これも詳細設計や要件定義の段階で決めるもので、企画プロセスの範囲外です。
  • ウ: 対象業務のシステム課題
    → 企画プロセスで現状の問題点を明確にし、システム化の方向性を決めるための定義です。
  • エ: 利害関係者のニーズの識別と制約事項
    → 企画段階での情報収集は行いますが、ニーズの詳細な識別は要件定義以降で行います。

補足コラム

共通フレーム2007はシステム開発の標準的なプロセスモデルであり、企画プロセスは「何を解決すべきか」を明確にするフェーズです。ここで課題を正確に捉えられないと、後の設計や開発で方向性がぶれてしまうため、非常に重要な段階とされています。

FAQ

Q: 企画プロセスで利害関係者のニーズは全く扱わないのですか?
A: 完全に無視するわけではなく、ニーズの大まかな把握は行いますが、詳細な分析や要件化は後のプロセスで行います。
Q: システム化計画と要件定義の違いは何ですか?
A: システム化計画は「何を解決すべきか(課題の明確化)」を行い、要件定義は「どのように解決するか(具体的な機能や性能)」を決める段階です。

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