ITストラテジスト試験 2010年 午前206


IT投資案件において、投資効果をNPVで評価する場合の算出式はどれか。
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200+1000.025+900.0252+800.0253+600.0254+500.0255-200 + \frac{100}{0.025} + \frac{90}{0.025^2} + \frac{80}{0.025^3} + \frac{60}{0.025^4} + \frac{50}{0.025^5}
200+1000.0255+900.0254+800.0253+600.0252+500.025-200 + \frac{100}{0.025^5} + \frac{90}{0.025^4} + \frac{80}{0.025^3} + \frac{60}{0.025^2} + \frac{50}{0.025}
200+1001.025+901.0252+801.0253+601.0254+501.0255-200 + \frac{100}{1.025} + \frac{90}{1.025^2} + \frac{80}{1.025^3} + \frac{60}{1.025^4} + \frac{50}{1.025^5}(正解)
200+1001.0255+901.0254+801.0253+601.0252+501.025-200 + \frac{100}{1.025^5} + \frac{90}{1.025^4} + \frac{80}{1.025^3} + \frac{60}{1.025^2} + \frac{50}{1.025}

解説

IT投資案件において、投資効果をNPVで評価する場合の算出式はどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:NPVは将来のキャッシュフローを割引率で現在価値に換算し、初期投資を差し引いて算出します。
  • 根拠:割引率は1+rの累乗で割ることで時間価値を考慮し、単純に割るのは誤りです。
  • 差がつくポイント:割引率の扱い方(1+割引率の累乗で割る)とキャッシュフローの年次対応を正確に理解することが重要です。

正解の理由

正解はです。NPV(正味現在価値)は、初期投資(キャッシュアウト)をマイナスとして、各年のキャッシュインを割引率(1+r)の累乗で割り、現在価値に換算して合計します。
選択肢ウは、割引率2.5%を1.025として、年数に応じて累乗し割っているため、NPVの定義に合致しています。

よくある誤解

割引率を単に割るだけや、割引率の累乗の順序を逆にする誤りが多いです。割引率は「1+r」の累乗で割ることを忘れないでください。

解法ステップ

  1. 初期投資(年0のキャッシュアウト)をマイナスで設定する。
  2. 各年のキャッシュインを確認する。
  3. 割引率を「1+r」として計算し、年数の累乗で割る。
  4. 割引現在価値を計算し、すべての年の現在価値を合計する。
  5. 合計値がNPVとなる。

選択肢別の誤答解説

  • ア:割引率を単に0.025で割っており、累乗も割引率のべき乗で割っているため誤り。
  • イ:割引率の累乗の順序が逆で、年数と割引率の対応が間違っている。
  • :正しい割引率の扱いと年次対応でNPVの定義に合致。
  • エ:割引率の累乗の順序が逆で、年数と割引率の対応が誤っている。

補足コラム

NPVは投資判断の基本指標で、将来のキャッシュフローを現在価値に換算し、投資の収益性を評価します。割引率は資本コストや期待収益率を反映し、時間価値を考慮するために必須です。

FAQ

Q: 割引率はなぜ「1+r」で計算するのですか?
A: 割引率「r」は利率を表し、1+rで将来価値を現在価値に換算するための倍率となるからです。
Q: NPVがプラスなら投資はどう判断すべきですか?
A: NPVがプラスなら投資による収益が割引率を上回っているため、投資は有利と判断されます。

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