ITストラテジスト試験 2011年 午前208


企業戦略におけるTOBを説明したものはどれか。
価格と期間を公告し、不特定かつ多数の株主から株式を買い付けて、経営支配権を獲得する。(正解)
竣営陣に属さない一般従業員が、自社の株式を買い取り、経営を引き継ぐ。
ベンチャーキャピタルが、対象会社に投資するだけでなく、役員を送り込んで経営に関与する。
子会社や事業部門の経営陣が、自社の株式を買い取り、独立する。

解説

企業戦略におけるTOBを説明したものはどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:TOBとは「価格と期間を公告し、不特定多数の株主から株式を買い付けて経営支配権を獲得する」手法です。
  • 根拠:TOB(Take Over Bid)は公開買付けのことで、株式公開市場外で大量の株式取得を目指します。
  • 差がつくポイント:TOBは特定の株主ではなく、不特定多数の株主に対して買付けを行う点が特徴です。

正解の理由

選択肢アはTOBの定義を正確に表しています。TOBは企業買収の一手法で、買収者が一定の価格と期間を公告し、株式を公開的に買い付けることで経営権を取得します。これにより、買収者は市場から直接株式を取得し、経営支配権を獲得できます。

よくある誤解

TOBは単なる株式の買い取りではなく、公開買付けであるため、特定の株主だけでなく広く株主に対して行われる点を誤解しやすいです。

解法ステップ

  1. TOBの正式名称「Take Over Bid」を理解する。
  2. TOBが「公開買付け」であることを確認する。
  3. 選択肢の中で「価格と期間を公告し、不特定多数の株主から株式を買い付ける」説明を探す。
  4. 経営支配権の獲得を目的としているかをチェックする。
  5. これらの条件を満たす選択肢アを正解と判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 価格と期間を公告し、不特定かつ多数の株主から株式を買い付けて、経営支配権を獲得する。 → 正解。TOBの定義に合致。
  • イ: 竣営陣に属さない一般従業員が自社株を買い取り経営を引き継ぐ → 従業員買収(MBO)に近いがTOBではない。
  • ウ: 子会社や事業部門の経営陣が自社株を買い取り独立する → スピンオフやMBOの説明でTOBとは異なる。
  • エ: ベンチャーキャピタルが投資し役員を送り込む → ベンチャー投資や経営参加の説明でTOBではない。

補足コラム

TOBは敵対的買収や友好的買収の手段として使われ、買収者は市場価格より高いプレミアム価格を提示することが多いです。日本の金融商品取引法ではTOBに関する厳格なルールが定められており、透明性の確保が求められます。

FAQ

Q: TOBはどのような場面で使われますか?
A: 主に企業買収や経営権の取得を目的とした公開買付けの場面で使われます。
Q: TOBとMBOの違いは何ですか?
A: TOBは不特定多数の株主から株式を買い付ける公開買付け、MBOは経営陣が自社株を買い取る非公開の買収です。

関連キーワード: TOB, 公開買付け, 経営支配権, 企業買収, MBO, ベンチャーキャピタル
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