ITストラテジスト試験 2012年 午前201


エンタープライズアーキテクチャ(EA)のビジネスアーキテクチャで機能情報関連図(DFD)を作成する目的はどれか。
業務・システムの機能と情報の流れを明確にする。 19,1,イ,業務・システムの目的・機能、情報システムの管理・運用体制を明確にする。 19,1,ウ,情報システム間でやり取りされる情報の種類と方向を明確にする。 19,1,エ,物理的なデータ構造を明確にする。 19,2,ア,"開発、運用及び保守の費用の算出基礎を明確にする。(正解)

解説

エンタープライズアーキテクチャ(EA)のビジネスアーキテクチャで機能情報関連図(DFD)を作成する目的【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:DFDは業務やシステムの機能と情報の流れを明確にするために作成します。
  • 根拠:DFDは業務プロセスの機能単位とそれらをつなぐ情報の流れを視覚的に表現する図だからです。
  • 差がつくポイント:DFDは物理的なデータ構造や管理体制ではなく、機能と情報の流れに焦点を当てる点を理解しましょう。

正解の理由

選択肢ア「業務・システムの機能と情報の流れを明確にする」が正解です。
DFD(Data Flow Diagram)は、業務やシステムの機能(プロセス)と、それらの間を流れる情報(データフロー)を図示し、業務の全体像や情報の流れを把握するために用いられます。これにより、業務の機能分解や情報のやり取りが明確になり、システム設計や改善の基盤となります。

よくある誤解

DFDはデータの物理的な構造や管理体制を示す図ではありません。情報の種類や方向だけを示すものでもなく、業務目的の説明図でもありません。

解法ステップ

  1. 問題文の「機能情報関連図(DFD)」の意味を確認する。
  2. DFDの基本的な役割が「機能(プロセス)と情報の流れの可視化」であることを思い出す。
  3. 選択肢の内容を「機能と情報の流れ」「目的・管理体制」「情報の種類と方向」「物理的データ構造」に分類する。
  4. DFDの役割に最も合致する選択肢を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 業務・システムの機能と情報の流れを明確にする。 → 正解。DFDの本質的な目的を表す。
  • イ: 業務・システムの目的・機能、情報システムの管理・運用体制を明確にする。 → 管理体制はDFDの対象外。
  • ウ: 情報システム間でやり取りされる情報の種類と方向を明確にする。 → 情報の種類や方向はDFDの一部だが、機能との関連が抜けている。
  • エ: 物理的なデータ構造を明確にする。 → 物理的なデータ構造はDFDではなくER図やデータベース設計図の役割。

補足コラム

DFDは業務分析やシステム設計の初期段階で活用され、業務プロセスの理解や改善点の発見に役立ちます。DFDは「プロセス」「データフロー」「データストア」「外部エンティティ」の4つの基本要素で構成され、これらを組み合わせて業務の流れを表現します。

FAQ

Q: DFDとER図の違いは何ですか?
A: DFDは業務機能と情報の流れを示し、ER図はデータの構造や関係性を示します。目的が異なるため使い分けが必要です。
Q: DFDはどの段階で作成しますか?
A: システム開発の要件定義や業務分析の初期段階で作成し、業務の全体像把握に用います。

関連キーワード: エンタープライズアーキテクチャ, DFD, ビジネスアーキテクチャ, 業務分析, システム設計
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