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ITストラテジスト試験 2012年 午前2 問06
専門の事業者が提供するサービスのうち、EMSの説明はどれか。
ア:コールセンタの企画、設計から業務運用まで一括して受託することによって、委託均のコールセンタ開設のための設備投資や人員調達を不要とするサービス
ウ:複数の電子機器メーカから製品の設計、製造を一括して受託することによって、生産規模を確保し、低コストで製品を提供するサービス(正解)
エ:プロバイダ側のコンピュータ上でソフトウェアを稼働させて、利用者はそのソフトウェアの機能をネットワーク経由で利用するサービス
イ:人事や経理、総務などの業務を標準化してグループ内の1か所に集約することによって、グループ全体の間接業務のコスト削減に貢献するサービス
解説
専門の事業者が提供するサービスのうち、EMSの説明はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:EMSは複数メーカーの製品設計・製造を一括受託し、低コストで提供するサービスです。
- 根拠:EMSは「Electronics Manufacturing Services」の略で、製造委託を意味し、生産規模の拡大とコスト削減が特徴です。
- 差がつくポイント:EMSと似た用語のBPOやASPと混同せず、製造委託に特化したサービスである点を押さえることが重要です。
正解の理由
ウの説明は「複数の電子機器メーカーから製品の設計、製造を一括して受託し、生産規模を確保し低コストで提供するサービス」とあり、EMSの本質を正確に表しています。EMSは製造業務のアウトソーシングであり、設計から製造までを一括で請け負うことで効率化とコスト削減を実現します。これに対し、他の選択肢はコールセンター運営(ア)、業務集約(イ)、ソフトウェア提供(エ)とEMSの定義とは異なります。
よくある誤解
EMSを「業務プロセスのアウトソーシング」と混同し、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)と同じ意味で捉える誤解が多いです。EMSは製造業に特化したサービスです。
解法ステップ
- EMSの正式名称「Electronics Manufacturing Services」を思い出す。
- EMSが製造業の設計・製造委託サービスであることを確認する。
- 選択肢の説明文から製造に関する内容を探す。
- 製造に関する説明がある選択肢を正解候補とする。
- 他の選択肢が製造以外の業務(コールセンター、業務集約、ソフトウェア提供)であることを確認し除外する。
選択肢別の誤答解説
- ア: コールセンターの企画・運用受託はBPOの一種であり、EMSとは異なります。
- イ: 人事や経理などの業務集約はBPOやSSC(シェアードサービスセンター)に該当し、EMSではありません。
- ウ: 複数メーカーの設計・製造を一括受託し低コスト化を図るサービスで、EMSの正しい説明です。
- エ: ネットワーク経由でソフトウェアを提供するサービスはASPやSaaSであり、EMSとは無関係です。
補足コラム
EMSは製造業のグローバル化に伴い拡大したサービス形態で、設計から製造、検査、物流まで一括して請け負うことが多いです。これによりメーカーは設備投資や人員管理の負担を軽減し、製品開発に集中できます。近年はEMSに加えODM(設計も含む委託)との区別も重要です。
FAQ
Q: EMSとBPOの違いは何ですか?
A: EMSは製造業の設計・製造委託サービスで、BPOは業務プロセス全般のアウトソーシングを指します。
A: EMSは製造業の設計・製造委託サービスで、BPOは業務プロセス全般のアウトソーシングを指します。
Q: EMSはどのような企業が利用しますか?
A: 主に電子機器メーカーが製造コスト削減や生産効率向上のために利用します。
A: 主に電子機器メーカーが製造コスト削減や生産効率向上のために利用します。
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