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ITストラテジスト試験 2012年 午前2 問19
XBRLを説明したものはどれか。
ア:企業内又は企業間で使用される複数の業務システムを連携させることであり、データやビジネスプロセスの効率的な統合が可能となる。
イ:小売店の端末からネットワーク経由で発注を行うことによって、迅速かつ正確な発注作業が実現でき、リードタイムの短縮や受発注業務の効率向上が可能となる。
エ:通信プロトコルやデータフォーマットの標準的な規約を定めることによって、企業間での受発注、決済、入出荷などの情報の電子的な交換が可能となる。
ウ:財務報告用の情報の作成・流通・利用ができるように標準化した言語であり、適用業務パッケージやプラットフォームに依存せずに財務情報の利用が可能となる。(正解)
解説
XBRLを説明したものはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:XBRLは財務報告用の情報を標準化した言語であり、異なるシステム間で財務情報を共通利用できる。
- 根拠:XBRLはExtensible Business Reporting Languageの略で、財務データの作成・流通・利用を効率化するためのXMLベースの標準仕様である。
- 差がつくポイント:XBRLは単なるデータ連携や発注システムではなく、財務情報の標準化と相互運用性に特化している点を理解すること。
正解の理由
選択肢ウは「財務報告用の情報の作成・流通・利用ができるように標準化した言語」と明確にXBRLの本質を示しています。XBRLは財務情報をXML形式で表現し、異なる会計システムや分析ツール間でのデータ交換を容易にします。これにより、財務報告の透明性と効率性が向上します。
よくある誤解
XBRLは単なる業務システムの連携や発注業務の効率化を指すわけではありません。財務報告に特化した標準言語である点を混同しやすいです。
解法ステップ
- 問題文の「XBRL」のキーワードから財務報告に関係するかを確認する。
- 選択肢の内容を「財務報告」「標準化」「言語」「情報の流通・利用」の観点で比較する。
- 財務報告の標準言語として説明している選択肢を特定する。
- 他の選択肢が業務システム連携や発注業務などXBRLの定義と異なることを確認する。
- 正解はウと判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 企業内外の業務システム連携の説明であり、XBRLの財務報告標準化とは異なる。
- イ: 小売店の発注業務の効率化に関する説明で、XBRLの目的とは無関係。
- ウ: 財務報告用の情報の標準化言語としてXBRLの正しい説明。
- エ: 電子データ交換の標準規約の説明で、EDIに近い内容でありXBRLとは異なる。
補足コラム
XBRLはXMLをベースにしたオープンな標準仕様で、財務諸表や決算報告書のデータをタグ付けして表現します。これにより、企業間や監督機関との情報共有が自動化され、手作業による入力ミスや解釈の違いを減らせます。国際的にも採用が進んでおり、金融庁や証券取引所でも利用されています。
FAQ
Q: XBRLはどのような業務で使われますか?
A: 主に企業の財務報告や決算情報の作成・提出・分析に使われ、監査や規制当局への報告も効率化します。
A: 主に企業の財務報告や決算情報の作成・提出・分析に使われ、監査や規制当局への報告も効率化します。
Q: XBRLとEDIの違いは何ですか?
A: XBRLは財務報告の標準言語であり、EDIは企業間の受発注や決済などの業務データ交換の標準規約です。
A: XBRLは財務報告の標準言語であり、EDIは企業間の受発注や決済などの業務データ交換の標準規約です。
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