ITストラテジスト試験 2014年 午前201


エンタープライズアーキテクチャの参照モデルのうち、BRM(Business Reference Model)で提供されるものはどれか。
組織間で共有される可能性の高い情報について、名称、定義及び各種属性を総体的に記述したモデルから成る、情報の再利用・統合を促進するためのモデル
業務分類に従った業務体系・システム体系と各種業務モデルから成る、組織全体で業務やシステムの共通化の対象領域を洗い出すためのモデル(正解)
サービスコンポーネントを実際に活用するためのプラットフォームやテクノロジの標準仕様から成る、組織全体での技術の標準化を促進するためのモデル
アプリケーションサービスを機能的な観点から分類・体系化したサービスコンポーネントから成る、アプリケーションサービスの再利用を促進するためのモデル

解説

エンタープライズアーキテクチャのBRM(Business Reference Model)とは【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:BRMは業務分類に基づく業務体系やシステム体系を示し、組織全体の共通化対象を明確化するモデルです。
  • 根拠:BRMは業務の全体像を体系的に整理し、業務プロセスやシステムの共通化・標準化を支援します。
  • 差がつくポイント:BRMは業務視点のモデルであり、技術や情報モデルとは異なる点を理解することが重要です。

正解の理由

BRM(Business Reference Model)は、組織の業務を分類・体系化し、業務やシステムの共通化対象領域を洗い出すための参照モデルです。選択肢イは「業務分類に従った業務体系・システム体系と各種業務モデルから成る」とあり、BRMの定義に合致しています。これにより、組織全体の業務構造を把握し、効率的な業務改善やシステム統合を促進します。

よくある誤解

BRMは技術や情報の標準化モデルと混同されやすいですが、あくまで業務の体系化に焦点を当てています。技術基盤や情報モデルとは役割が異なります。

解法ステップ

  1. 問題文の「BRM(Business Reference Model)」の意味を確認する。
  2. 各選択肢の説明文から、BRMの特徴である「業務分類」「業務体系」「システム体系」に注目する。
  3. 業務の共通化や体系化に関する記述がある選択肢を探す。
  4. 業務視点でなく技術や情報の標準化に関する選択肢は除外する。
  5. 業務体系・システム体系を示す選択肢イを正解と判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: アプリケーションサービスの再利用促進を目的としたモデルであり、BRMの業務体系とは異なります。
  • : 正解。業務分類に基づく業務体系・システム体系を示し、BRMの定義に合致します。
  • ウ: 技術の標準化を促進するプラットフォームやテクノロジのモデルであり、BRMではありません。
  • エ: 情報の名称や定義を記述する情報モデルであり、BRMの業務体系とは異なります。

補足コラム

BRMはエンタープライズアーキテクチャ(EA)の参照モデルの一つで、業務の全体像を整理する役割を持ちます。これにより、業務プロセスの重複排除やシステム統合の方針策定が容易になります。BRM以外にも、技術基盤を示すTRM(Technical Reference Model)や情報資源を示すIRM(Information Reference Model)などが存在し、それぞれ役割が異なります。

FAQ

Q: BRMはどのような場面で活用されますか?
A: 組織の業務プロセスの共通化やシステム統合の計画策定、業務改善の基盤として活用されます。
Q: BRMとTRMの違いは何ですか?
A: BRMは業務体系のモデルであり、TRMは技術基盤やプラットフォームの標準化を目的としたモデルです。

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