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ITストラテジスト試験 2014年 午前2 問04
IT投資案件において、投資効果をPBP(Pay Back Period)で評価する。投資額が500のとき、期待できるキャッシュインの四つのシナリオa~dのうち、PBP効果が最も高いものはどれか。

イ:
ウ:
エ:(正解)
ア:
解説
IT投資案件におけるPBP評価問題【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:投資回収期間(PBP)が最も短いシナリオが投資効果が高い。
- 根拠:PBPは初期投資額を回収するまでの期間を示し、短いほどリスクが低く効果的。
- 差がつくポイント:各年のキャッシュインの累積額を正確に計算し、初期投資500を超える年を見極めること。
正解の理由
PBPは「投資額を回収するまでの期間」を意味します。初期投資500に対し、各シナリオのキャッシュインを年ごとに累積し、500を超える最短の年を求めます。
- ア:100+150+200+250=700 → 3年目で累積450、4年目で700超 → PBP=4年
- イ:100+200+300=600 → 3年目で累積600 → PBP=3年
- ウ:200+150+100+150=600 → 4年目で累積600 → PBP=4年
- エ:300+200=500 → 2年目で累積500 → PBP=2年
よって、最も短いPBPはエの2年であり、投資効果が最も高いと判断できます。
よくある誤解
PBPは単にキャッシュインの合計が大きいシナリオを選ぶのではなく、投資回収までの期間を重視します。合計額が大きくても回収期間が長ければ効果は低いと評価されます。
解法ステップ
- 各シナリオの年ごとのキャッシュインを確認する。
- 年ごとにキャッシュインを累積していく。
- 累積額が初期投資500を超える最短の年を特定する。
- 最短のPBPを持つシナリオを選択する。
選択肢別の誤答解説
- ア:4年目で回収可能だが、他のシナリオより遅い。
- イ:3年目で回収可能だが、エより遅い。
- ウ:4年目で回収可能であり、遅い。
- エ:2年目で回収可能で最短。これが正解。
補足コラム
PBPは投資回収期間を示す単純な指標であり、キャッシュフローの時間価値を考慮しません。より精密な評価にはNPV(正味現在価値)やIRR(内部収益率)も併用されますが、PBPはリスク管理や初期回収の速さを重視する際に有効です。
FAQ
Q: PBPが短いほど投資効果が高い理由は?
A: 投資回収が早いほど資金のリスクが低減し、資金繰りの安定に寄与するためです。
A: 投資回収が早いほど資金のリスクが低減し、資金繰りの安定に寄与するためです。
Q: PBPはキャッシュフローの時間価値を考慮しますか?
A: いいえ、PBPは単純に回収期間を示す指標で、時間価値は考慮しません。
A: いいえ、PBPは単純に回収期間を示す指標で、時間価値は考慮しません。
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