ホーム > ITストラテジスト試験 > 2014年
ITストラテジスト試験 2014年 午前2 問07
LBOの説明はどれか。
ア:株式市場で一般株主に対して、一定期間に一定の価格で株式を買い付けることを公告し、相手先企業の株式を取得する。
イ:現経営陣や事業部門の責任者が株主から自社の株式を譲り受けることによって、当該事業の経営権を取得する。
ウ:投資会社が、業績不振などの問題を抱えた企業の株式の過半数を取得した上で、マネジメントチームを派遣し、経営に参画する。
エ:買収先企業の資産などを担保に、金融機関から資金を調達するなどして、限られた資金で企業を買収する。(正解)
解説
LBOの説明はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:LBOは買収先企業の資産を担保に資金調達し、少ない自己資金で企業を買収する手法です。
- 根拠:LBO(レバレッジド・バイアウト)は「レバレッジ(借入)」を活用し、買収資金の大部分を負債で賄う特徴があります。
- 差がつくポイント:LBOは単なる株式取得や経営権取得ではなく、資産担保による借入を前提とした買収方法である点を押さえましょう。
正解の理由
選択肢エは「買収先企業の資産を担保に金融機関から資金を調達し、限られた資金で企業を買収する」と説明しており、LBOの本質を正確に表しています。LBOは自己資金を抑え、借入金(レバレッジ)を活用して企業買収を行う手法であり、資産を担保にすることで大きな資金調達が可能です。これにより、買収者は少ない自己資金で経営権を取得できます。
よくある誤解
LBOは単に株式を買い集めることや経営陣が株式を取得することと混同されやすいですが、借入を活用した資金調達が不可欠な点が異なります。
解法ステップ
- LBOの意味を確認する(Leveraged Buyout=借入を活用した買収)。
- 各選択肢の内容を「借入の有無」「資産担保の有無」で比較する。
- 借入を使い、資産を担保にして買収する説明がある選択肢を選ぶ。
- 他の選択肢は株式取得や経営権取得の説明であり、LBOの特徴と異なることを確認する。
選択肢別の誤答解説
- ア:株式市場での公開買付け(TOB)の説明であり、LBOとは異なります。
- イ:経営陣が自社株を取得するMBO(マネジメント・バイアウト)の説明で、LBOとは別の手法です。
- ウ:投資会社が経営に参画するケースですが、借入を活用した買収とは限らずLBOの定義に合いません。
- エ:買収先企業の資産を担保に借入を行い、少ない資金で買収するLBOの正しい説明です。
補足コラム
LBOは企業買収の一手法であり、買収後の企業価値向上や経営改善を目的に活用されます。借入金の返済は買収先企業のキャッシュフローで賄うため、買収先の財務状況や資産価値が重要な判断材料となります。MBO(経営陣による買収)と混同しやすいですが、MBOは買収主体に注目した用語であり、LBOは資金調達方法に着目した用語です。
FAQ
Q: LBOとMBOの違いは何ですか?
A: LBOは借入を活用した買収手法で、MBOは経営陣が自社株を取得して経営権を得ることを指します。両者は重なる場合もありますが、焦点が異なります。
A: LBOは借入を活用した買収手法で、MBOは経営陣が自社株を取得して経営権を得ることを指します。両者は重なる場合もありますが、焦点が異なります。
Q: LBOで借入金の返済はどう行われますか?
A: 買収先企業のキャッシュフローや資産売却などで返済されます。返済能力が重要な評価ポイントです。
A: 買収先企業のキャッシュフローや資産売却などで返済されます。返済能力が重要な評価ポイントです。
関連キーワード: LBO, レバレッジド・バイアウト, 企業買収, 資産担保, 借入金, MBO, TOB, 買収資金調達