ITストラテジスト試験 2014年 午前218


ある会社の生産計画部では、毎月25日に次の手続で翌月分の計画生産量を決定している。8月分の計画生産量を求める式はどれか。
〔手続〕 (1)当月末の予想在庫量を、前月末の実在庫量と当月分の計画生産量と予想販売量から求める。 (2)当月末の予想在庫量と翌月分の子想販売量から、翌月末の予想在庫量が翌々月から3か月間の予想販売量と等しくなるように翌月分の計画生産量を決定する
問題画像
I6+P7-S7+S8
S8+S9+S10+S11-I7(正解)
S8+S9+S10+S11-I8
S9+S10+S11-I7

解説

8月分の計画生産量を求める式【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:8月分の計画生産量は「翌月末の予想在庫量と翌々月から3か月間の予想販売量の差」で求める。
  • 根拠:問題文の手続(2)で、翌月末の予想在庫量が翌々月から3か月間の販売量と等しくなるように生産量を決定するとあるため。
  • 差がつくポイント:翌月末の予想在庫量は7月末予想在庫量(I7)であり、8月分計画生産量(P8)を求める際に正しい在庫・販売量の関係式を理解できているか。

正解の理由

正解はイ: S8+S9+S10+S11 - I7です。
手続(2)により、8月分の計画生産量P8は「翌月末(8月末)の予想在庫量(I8)」と「翌々月(9月)から3か月間(9月・10月・11月)の予想販売量(S9, S10, S11)」の関係から決まります。
しかし、問題文では「翌月末の予想在庫量が翌々月から3か月間の予想販売量と等しくなるように翌月分の計画生産量を決定」とあり、ここでの「翌月末の予想在庫量」は7月末予想在庫量(I7)を基準に計算されるため、計算式は「S8 + S9 + S10 + S11 - I7」となります。
この式は、7月末の在庫を起点に8月から11月までの販売量をカバーし、8月分の生産量を調整する形で成り立っています。

よくある誤解

翌月末の予想在庫量を8月末(I8)と誤認しやすい点です。
また、販売量の期間を誤って短くしたり、在庫量の基準月を混同することも多いです。

解法ステップ

  1. 問題文の手続(2)を確認し、翌月末の予想在庫量と翌々月から3か月間の販売量の関係を理解する。
  2. 翌月末の予想在庫量は7月末予想在庫量(I7)であることを把握する。
  3. 翌々月から3か月間の販売量はS9, S10, S11であることを確認する。
  4. 8月分計画生産量P8は「翌々月から3か月間の販売量合計+8月分販売量(S8)−7月末予想在庫量(I7)」で表せる。
  5. 選択肢の中からこの式に合致するものを選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: I6 + P7 - S7 + S8
    → 6月末実在庫量や7月分計画生産量を混ぜており、8月分計画生産量の算出式として不適切。
  • イ: S8 + S9 + S10 + S11 - I7
    → 正解。翌月末予想在庫量(I7)を基準に翌々月から3か月間の販売量を考慮した式。
  • ウ: S8 + S9 + S10 + S11 - I8
    → 8月末予想在庫量(I8)を使っているが、手続(2)では翌月末予想在庫量は7月末(I7)であるため誤り。
  • エ: S9 + S10 + S11 - I7
    → 8月分販売量(S8)が抜けており、販売量の合計が不足している。

補足コラム

生産計画における在庫管理は、販売予測と生産量のバランスを取ることが重要です。
特に「翌月末の予想在庫量」と「翌々月以降の販売量」の関係を正確に把握し、計画生産量を調整することで過剰在庫や欠品を防ぎます。
この問題は、在庫と販売量の時系列関係を理解する力を問う典型的な問題です。

FAQ

Q: なぜ翌月末の予想在庫量は7月末(I7)なのですか?
A: 問題文の手続(2)で「翌月分の計画生産量を決定する際の翌月末予想在庫量」は、計画を立てる当月の末日(7月末)を指すためです。
Q: 販売量の期間が4か月分あるのはなぜですか?
A: 翌月分(8月)から翌々月以降3か月間(9月〜11月)の販売量を合計し、在庫量とのバランスを取るためです。

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