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ITストラテジスト試験 2014年 午前2 問21
マトリックス組織を説明したものはどれか。
ア:事業部制組織と職能制組織との両方の特徴を生かそうとする組織である。(正解)
イ:新事業開発のために社内に独立した活動単位として設置し、小さな企業であるかのように運営する組織である。
ウ:製品群などを事業単位として構成し、事業単位ごとに意思決定を行う組織である。
エ:専門性を生かした組織であり、研究開発、製造、販売、人事・総務、経理・財務のような職能別に構成された組織である。
解説
マトリックス組織を説明したものはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:マトリックス組織は事業部制と職能制の両方の特徴を活かした組織形態です。
- 根拠:事業部制の柔軟な意思決定と職能制の専門性を同時に取り入れることで、複雑な環境に対応可能です。
- 差がつくポイント:単一の組織形態ではなく、二つの組織構造を重ね合わせている点を理解することが重要です。
正解の理由
選択肢アは「事業部制組織と職能制組織との両方の特徴を生かそうとする組織」とあり、マトリックス組織の本質を正確に表現しています。マトリックス組織は、機能別(職能制)と事業別(事業部制)の二つの軸で組織を構成し、両方のメリットを活かしながら柔軟な運営を可能にします。これにより、専門性を維持しつつ迅速な意思決定が可能となります。
よくある誤解
マトリックス組織は単なる事業部制や職能制のどちらか一方ではなく、両者を組み合わせた複合的な組織形態である点を誤解しやすいです。
解法ステップ
- マトリックス組織の定義を確認する。
- 事業部制組織の特徴(製品や事業単位での意思決定)を理解する。
- 職能制組織の特徴(専門性に基づく部門編成)を理解する。
- 両者の特徴を組み合わせた組織形態を選択肢から探す。
- 選択肢アが両方の特徴を活かす組織であることを確認し、正解とする。
選択肢別の誤答解説
- ア: 事業部制と職能制の両方の特徴を生かす組織であり、マトリックス組織の定義に合致します。
- イ: 独立した活動単位で新事業開発を行う組織は「スピンオフ」や「プロジェクト組織」に近く、マトリックス組織ではありません。
- ウ: 製品群ごとに意思決定を行う組織は「事業部制組織」であり、マトリックス組織の一部の特徴のみです。
- エ: 職能別に構成された組織は「職能制組織」であり、マトリックス組織の複合性を含みません。
補足コラム
マトリックス組織は、複数の上司を持つ「二重指揮系統」が特徴であり、これにより柔軟な対応が可能ですが、指揮命令系統の複雑さからコミュニケーションの混乱や責任の曖昧さが課題となることもあります。組織設計の際はメリットとデメリットを十分に検討する必要があります。
FAQ
Q: マトリックス組織のメリットは何ですか?
A: 専門性を活かしつつ、事業単位の柔軟な意思決定が可能で、環境変化に迅速に対応できます。
A: 専門性を活かしつつ、事業単位の柔軟な意思決定が可能で、環境変化に迅速に対応できます。
Q: マトリックス組織のデメリットはありますか?
A: 指揮命令系統が複雑になりやすく、責任の所在が不明確になることがあります。
A: 指揮命令系統が複雑になりやすく、責任の所在が不明確になることがあります。
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